使いにくさも 垂涎流れて 思い出に ( iOptron CEM60 赤道儀 )

 本日は午後から天候が回復してきていたのですが、お告げ(GPV)では、夕方からアヤシイ感じでした。ただ、PALさんからは「新しい赤道儀、組み立ててるから夜、よかったら見においで~」とお誘いを受けてました。あこがれの「あの」赤道儀です。夜になってから喜び勇んでお邪魔させてもらいました。


 で、PALさんからはブログアップの許可をもらってますので、ここで紹介していきますが、ブツはこいつ。iOptronのCEM60-EC赤道儀です。もしコレを手に入れることができれば、究極のTNK野郎と化すことができるのですが、私の方はとりあえずパトラー嬢を手名付けることが先決ですので、本日はヨダレをダラダラ流しながら試運転のお手伝いをさせてもらいました(^^;

しかし、海外製ということもあるのですが、自動導入赤道儀をあまり使ったことが無い私にとっては、かなりクセのある感じでした。そもそもマニュアルが簡易のもの(英語)しか無いので、結構苦労します。ショップの説明書もあるのですが、基本組み立て方のみで、使い方としては中途半端です。

お邪魔した時は、極軸を合わせるのに苦労されてました。というか、今日は結局曇って北極星は見えなかったのですが…。そもそも極軸望遠鏡の暗視野パターンが見えません。どこかにライトがあるのでは…

と、思い出しました。先日天文クラブの方が、ZEQ25を持って来られてたときに言ってたんですよ

「この暗視野は、専用のコードで電源をつながないと光らないんですよ。こんなの分からないですよね~」

…まさか、と思ってよく見てみると、確かに極軸望遠鏡の脇に電源コネクタがあります。「他に専用の接続コードってありませんでした?」とPALさんに聞くと、奥から「こんなのなら…」と細いコネクタの付いた短いコードを出してきました。確かに、極望側にはこれ接続できます。問題は、その電源供給がどこからなされるか…


ええ、探しましたよ。結局、赤緯体のモーターの黒い樹脂の脇にある、小さなコネクタ(知らなければ、何かの固定か調整用のイモネジかと思ってしまう)が、暗視野用の電源コネクタだったのです。「むーっ、こんなの分からんぞぉ」そう思って再度英語の説明書を見ると、確かにここだ、と写真があります。微妙…

電源さえ繋いでしまえば、後はメニューから暗視野の明るさとかは変えられます。まぁ、どっちみち今日は曇って北極星が見えないので、付属の磁石と水準器、そして方位高度から適当に合っていることにしましょう。

しかし、問題はここからでした。ゼロポジション(ホームポジション)に赤道儀を持って行くと、結構あらぬ方向を向きます。後から気がついたのですが、そういう操作をするのではなくて、ゼロポジションにしてやって、そこをゼロだとセットすれば良かったんですね。では「ゼロポジションってどこよ?」というのが分かりませんでした。星本10なら、筒を西に向けなさい、ってグラフィックが出るんですが、テキストベースのコントローラーなんで、そこまで気の利いたことはしてくれません。

しかし、これは簡易マニュアル(英語)に書いてあります。ウェイトは下向き、筒は北極星向き。要はカタログに載っているあの形ですね。なるー。

が、一番の問題は実はここから、(というかこの前からだったのですが)でした。
コレはおそらくiOptronの赤道儀を使った人が必ず一度は通ると思われる苦悩の時間です。そう、電磁クランプ+αの問題です。

実は、PALさんを訪れたときは既に基本的なセッティングが終わっており、赤道儀を稼働し始めていました。そのときのPALさんのセリフ

「この赤道儀は結構音が大きいんですよ」

ふーん。自動導入時のモーター音が大きいのは色々あるんだろうなぁ、

と思ったのですが、さにあらず。導入(動作)させてみると、すごい音がします。

「んぎゃー!

明らかに変な音です。「いやこれは何か変でしょう」
しかも、導入後の赤経モーターも、なにやらカタンカタン言ってます。

バランスがおかしいのかなぁ、とも思ったのですが、これしきの重量でネを上げてもらっては困ります。とりあえず合わせられる範囲でバランスは合わせたのですが、それでも症状はおさまらず。しかし、何度かやっているうちにコツをつかんできました。やはり問題はクランプでした。


クランプは、「電磁クランプ」らしいのですが、個人的には「いや何か違うぞ」という感じです。実際どういう構造なのかは不明ですが、イメージとしては、「ギアのかみ合わせをネジで調整している」ような感じです。


黒いツマミの部分(矢印のある部分)がクランプネジですが、これを「Disengage」と書かれている側(右回し)に回すと、クランプフリーになります。これは実際にフリーになるのでよく分かります。好きな位置に調整した後、「Engage」側に回します。クランプ固定ですね。
 少し回すと「コリッ」とした感触があり(無い場合もある)、半クランプの状態になります。この状態では筒を動かすと「ガガガッ」と音を立てて動いてしまいます。ギアが中途半端に噛みかけているような感じです。わかりにくいのは、ここからほんのちょっと、更に回すと、とりあえず固定されてしまうことです。しかし、これでモーターを回すと外れてしまい、「ガガガ」の状態になってしまいます。バランスが合ってなければ、筒はバランスを崩して落ちるハメに…

 では、と、もっと「Engage」側に回すと、締め込む様なイメージになり、しっかりと固定されます。しかし、締め込むイメージが出るほど回した時点で実は締めすぎで、最初の「ギャー」の状態でモーターが負けます。脱調しているようです。

どうやらこの「ギャー」と「ガガガ」の間に締め込み具合をきちんと調整してやらなければ、モーターがちゃんと回ってくれないようです。きちんと調整できれば、モーターはかなりスムーズに、かつ静かに回ります。このクランプの締め方の微妙さ加減さえ掴んでしまえばいいのでしょうが、そんなもんをユーザーに要求する赤道儀っていったい…

ま、まぁ、なんとか脱調せずにモーターを動かす方法は分かりました。しかし、まだ落とし穴がありました。アライメントを取ろうと、シリウスに向けようとしたときです。子午線越えの反転をしようとした赤緯体が根を上げました。「ギャー」

…ス、ストップストおップ。何かがおかしい…

何度かやろうとしてみましたが、やはり子午線越えの反転でひっかかります。妙だ。試しにクランプを緩めて手動で反転動作をやってみました。

「ガツン」

え?何かが当たってるよ。どう考えてもこれで子午線越えができないでしょう。何コレ?と思ったのですが、どうやら赤緯体に筒を付けるときに、南北逆に付けてしまったようです。赤緯体には電源だけでなく、USBなんかも付いてるので、ロータリー接点ではなく、ケーブル接続になっているみたいですね。なので、こうした(内部の)ケーブルがぶち切れないように、赤緯体が止まるようにストッパーが入っているわけですな。そんなもん知らんぞ(^^;;

 結果として、筒の取り付け向きを逆にしただけなのですが、ちゃんと動くようになりました。とにかく赤緯体は、東側にアリガタ固定ネジが来るようにして筒を固定しなければならず、間違うと子午線越えでひどい目に遭うわけです。まぁ、カタログとかはそうなってるんですけどね…

 まだまだ色々ありそうですが。本日はここまで。最後に木星を導入してみて、結構いい感じにできてました。ここまで来ればなんとかなるかなー。
トラブルしまくりですし、自分のモノではありませんが、iOptronの赤道儀を導入する方の、一助になれば幸いです。

※3/9 一部表現が間違っていたところと、分かりにくいところについて修正しました。
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コメント

No title

nam_world
iOptronCEM60-EC調べてみました。
カタログスペックによるとエンコーダー制御でPE1度未満ですか!(^^;;スゲー
これならノータッチでオケですね!値段もノータッチですが(爆
色々難しい点があるようですが、せっちんぐが決まった暁には、ぜひその威力をレポートしてくださ~い

No title

Namさんどうも~。このCEM60-EC、天文ガイド2月号では東京の高橋さんがノータッチで最優秀賞を取られてて、それもあって話題になってきているみたいです。
価格もノータッチなんですが、EM200の新品買うことを考えれば、似たようなもんですよね。
そのうちPALさんからぶんどって(お借りして)どこかで試してやろうかと企んでます(ヲイ
とりあえずはパトラー嬢のPECを試さねば…
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