淡い腕 あぶりだすのも 春霞 (M106,M94)



こんばんは。玄です。引き続き春の銀河祭り行きます。

3月の3連休の初日、全部で20対象ほどを撮影していたので、処理もそれなりに大変だったりします。少しずつ、1日2対象ずつほどがんばってますが、正直欲張っていっぱい撮影しているので、一つ一つはたいした結果にならないんですよね(^^;
それでもまぁ、自分としては露出をかけている方なので、今までの自分が撮影してきた結果に比べれば、そこそこ良いものが撮れてます。

ただ、この日は春霞なのか、少しもやっぽい感じでしたので、背景とのコントラストはあまりよくありません。そもそも宵のうちの冬の天の川も眼視では全く見えませんでしたから、空の状態はあまりよくないと言えばそうです。なので、銀河の淡いところはさすがに出てきませんでした。もっと露出をかければ出てくるのかもしれませんが、そもそも写っていないというか、背景とのコントラストが出ていない感じですので、もっと透明度の良い日か場所を選ばないと難しい気がしました。
M106
M106 2020年3月 トリミング
FUJIFILM X-T1 Orion CarbonSTD300mm+SkyWatcherF4コマコレ(1200mm F4.3 120sec x8 ISO 3200)トリミング
Vixen AXJ赤道儀ノータッチガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整

ということで、最初の写真はM106です。りょうけん座銀河春の4銀河のひとつ、個人的には一番導入しにくい銀河です。M63ひまわり銀河も手動導入では導入しにくいのですが、このM106は付近に明るい星が少ない上に、真上近くになるし北の空だから赤道儀を回しにくいしで、手動導入泣かせでした。今回はAXJの自動導入でいっぱつ。いやもう、らくちんすぎです(^^; というか、30cmだと筒を抱えて回す、というわけにもいかないので、自動導入が無かったら大変だったかも…。
M106 2020年3月
トリミング無しだと、こんな感じ。こうやってみると結構大型の銀河です。今の撮影方法だと解像度がいまひとつ出ないので、もっとしっかり撮影して中心部のごにょごにょしたのを表現したいところです。どーすりゃいいんでしょ(^^;
それにしても、形は少し変わっていますよね。こんな風に不思議な形をしている天体だと、たいてい形から何かのニックネームが付いてるんですが、このM106はまだそんなのを聞いたことがありません。ということは…名前、付けたもん勝ちぢゃないでしょか(ヲイ
雰囲気から言えば目玉焼きとかですが、それだと少しインパクト弱いかなー。

で、次は同じくりょうけん座の銀河、M94です。これはコルカロリの近くにあるのですが、M106に比べると形に特徴が少ないからか、じっくり撮影している人をあまり見ないような…でも、中心部の構造は結構複雑ですし、同心円状に広がる多段の明るさは現像処理泣かせです。更に一番外にはかなり淡~い銀河周辺部が広がっているようで、それを表現しようとするとM106の周辺部以上に苦労しそう…というか、今回はほぼ写りませんでした(^^;。トリミングした写真は、中心部から3段外側に広がる渦の部分の陰影に注意して処理したものです。最外部の淡いところを出そうとすると、この辺がつぶれがちになります。この辺、処理の仕方がまだまだ甘い気がします。
M94 りょうけん座 セイファート銀河
M94 2020年3月 トリミング
FUJIFILM X-T1 Orion CarbonSTD300mm+SkyWatcherF4コマコレ(1200mm F4.3 120sec x8 ISO 3200)トリミング
Vixen AXJ赤道儀ノータッチガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整

中心部だけだとそんなに大きくはない感じですが、周辺部の淡~いところまで含めると、かなりの大きさになりそうです。トリミング無しで、この周辺部を出せないか色々試行錯誤した処理の結果がこれです。
M94 2020年3月 周辺部強調
一応外縁部の淡~いところも形にはなっていますが、更にその外に周辺減光のムラも残ってしまっているので、どれが銀河でどれがムラだかわからないような状況になってます。処理した本人はわかっているのですが…(^^;

本日のおまけ。並行して撮影してた星野写真も載せておきましょう。珍しく星座をバシバシ撮影してました。こちらはふたご座。ふたご座は結構長い間天頂付近に見えてたので、撮影にはいい対象だったんですよね。ただ、カメラを真上に向けるのは大変でしたが…。

ふたご座
ふたご座 2020年 3月 E-M5II
OLYMPUS E-M5II M.ZD 12-40mmF2.8Pro(31mm F2.8 60sec x8 ISO 1600)ケンコープロソフトンA
Vixen PhotoGuide2 ノータッチガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整

ソフトフィルターを使っているので、星の色が結構出ています。こうやってみると、カストルとポルックスで色が全然違うんですね。面白いっす。

さて、この日撮影した銀河で処理できていないのがあと3つ…だったかな。明日も、もうひと頑張りしまーす。
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