ギガントの バラバラ事件簿 その1話



こんばんは。玄です。
GWの最終日、少しまとまった時間が取れそうだったので、それまで構想だけだったギガント(Orion 30cmF4カーボンSTD)の改良をあれこれチャレンジしてみることにしました。ここまで引っ張ったのはGWの前半は撮影とかをしてたので生活が不規則になって日中眠いということもあったりします(^^;。

ギガントを導入できたのは昨年(2019年)の10月なのですが、当時から色々問題の残る筒だなぁ、というのはありました。日本で購入すれば結構な値段なんですが、メーカーの英国だと割とリーズナブルな値段だと思われるので、まぁ、値段なりの作りこみなのかな、と思うしかないようです。足りない部分はユーザー側で色々工夫するのが天文趣味の醍醐味だー!と、納得することにしました(^^;

購入当初から、とにかくその巨大さには圧倒されてました。カーボン鏡筒で軽い※1 ので、大きいだけなら別にいいじゃん、とも思うのですが、実際には取り回しにとにかく苦労すます。直径350mmは仕方ないとして、長さが1210mmもあるので、持ち上げて部屋から出し入れするたびにどこかぶつけます(^^;かなり上に注意して運ばないとヤバイっす。イメージとしては太さ長さともに違うけど、ドラム缶を持ち上げて運搬しようとしている、と思ってもらえると考えやすいかも…。

バラバラ事件直前。ありし日の長い筒。直径35cm。長さ121cm
ギガントバラバラ事件元の筒

しかも車の中では後部座席で横にしてギリギリの長さです。ちょっと何か挟まるとドアが閉められません。まぁ、これは測ったうえで購入したのでギリなのは想定通りなんですが、やはり出し入れ時に結構神経を使います。

同じ30cmカーボンを使っている「夜空の星狩り」YOCCHANさんのブログを見てみると、そちらはTSの別購入の筒ということもあって、長さは1160mmほど。よく見てみると、特に斜鏡サポートから先の長さがだいぶ違う(筒先が短い)ように思えました。

ギガントの場合、斜鏡サポートのネジ穴から筒先までが11cmもあります。強度の面もあるのである程度は必要だとは思うし、考え方によってはカーボン製の高強度の固定フードが付いている、と思えなくはない…のですが、やはり取り回しが不便なのはイヤ。この部分は、遮光フード意外の光学的仕事はしていないはずなので、無駄だよなぁ、と思っていました。

そう見ると、主鏡セルの後ろも無駄に長いのです。実際にはセルサポートのネジ穴から光軸調整のネジの先端まで隠れた方が立てて置けるので、その長さ(3cm)だけは確保したいのですが、それでも正規のネジ穴から後端まで約7cmあるので4cmほどは無駄な感じです。更に、先日ミラーを前にずらすために4cmほど前にシフトしたため、その無駄感が増強されていたりします。

ということで、この余分な?部分をばっさりカットしてやろうという魂胆です。一度切ってしまえば取り返しはつかないし、強度的に不足したりしたら大変なのですが、せっかくのカーボン鏡筒。強度はなんとかなるだろうとタカと腹をくくって切ることにしました。

切るのは恐らく通常の万能鋸で問題ないのですが、切りくずやら繊維やら色々問題があるので、少なくとも主鏡と斜鏡は外しておきます。接眼部も外した方がいいとは思うのですが、今回は面倒なのと後でスケアリングなどの調整が大変そうだったから接眼部は付けたままでカバーだけしておきました。

で、ようやく本題。今回は切る話ではなくて、斜鏡サポーター(スパイダー)のお話(ヲイ

そもそも、届いた時からスパイダー、よく見ると少し曲がっていたのです。輸送でどうこう、ではなくて、どうも取り付けセッティング時から結構曲がっていたようで、撮影してみても光条の先が割れてます。光条を見てピントを合わせようとしても、割れててわからない状況です(涙)。なので、どこかでこれをなんとかしたいと思ってたわけです。しかも、先日フラット板をセットしてセンターを見てみたら、斜鏡サポートがセンターに無いことも発覚。改めて良く見ると、取り付けネジに入り込んでいるネジの長さが、向きによって微妙に異なります。むむぅ、セッティングがかなりいーかげんだな。こりゃ。

接眼部を上にして撮影。微妙に右に寄ってるように見える。実際、取り付け部のネジも左側2本が長く、右側2本が短くなっていた
ギガント斜鏡サポートのセンターずれ具合

ということで、外したついでになんとか調整できないか見てみました。スパイダーを外してよく見てみると、ねじれたり曲がったりして、真っすぐになってません。1mm厚みの金属板なんだから簡単には…と押したり引いたりしてみたら…簡単に曲がるぞ。これ(^^;;

外してみたスパイダー。微妙にねじれたり曲がったりしている。写真だと少しわかりにくいかな…
斜鏡サポート外してみた。微妙に歪んでいる

10分ほどああでもない、こうでもない、といじっていたら、そこそこ真っすぐになりました…。もしかしてこれ、自分で調整するのが前提で、てきとーに取り付けてあった?。光軸調整ならとにかく、斜鏡サポートまで自分で調整してね、という状況ならそこは説明を1枚入れておいてほしかったぞ…(たぶん違うと思う…)

手で曲げたりしてそこそこ調整したスパイダー。ある程度まっすぐになった。
あれこれいじっているうちに、そこそこ真っすぐになった

さて、肝心なのは取り付けです。筒をカット※2 した後、スパイダーを曲げないように注意しながら取り付けます。が、どうやら穴の位置も少しいいかげんらしく、まっすぐに取り付けようとしてもちょっとだけ曲がってしまいそうな感じです。それでも、今回は斜鏡サポートがセンターになるように、せっかく作ったフラットパネルを利用しながら取り付けました。あまり強く締め付けるとどうやら筒が少し歪んでしまいそうだったので、適度に締め込んで終了。少なくとも取り外し前よりはスパイダーは若干まっすぐに、そしてセンターに置けているはずです。ただ、本当にセンターに取り付けていいのかどうかはまだわかっていません(^^;;

筒加工後に斜鏡サポートの取り付け。今度はセンターに合わせて調整してみた。これで光条がまっすぐになってくれるかな…
ギガント斜鏡サポートのセンターを合わせてセッティング

後は光軸調整です。斜鏡はセンターマークも何もないので、オフセット含めてどの辺に置くのが正解なのかわかりませんが、とりあえず最初に付いていた辺りにセッティング。ただ、これまでの経緯から考えると、この「最初にセットされていた位置」というのも限りなく怪しぃわけですよね…。オフセット含めて斜鏡を正確な位置にもっていく方法は、別途「前向きに検討したい」と思います(^^;;
あ、この後時間切れになったので、光軸調整はまだしていないんですよね。まぁ、満月期だから後でいいか、と(^^;



※1 今回主鏡セル、副鏡&スパイダーを外して測ってみたら5.2kgでした。軽い!
※2 筒のカットについては、長くなるのでまた後日報告します。第二話、お楽しみに(ヲイ
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コメント

UTO
英Orionの筒は結構いい加減・・?僕のは2台とも中古で購入しているのでなんとも言えない面はありますが、最初のVX300-S(ほんとはその前身ですが・・名無しなので)は、なんと主鏡が中心に位置していないというオチが・・
焼津の御大が見てくれて、オフセット主鏡初めて見た・・!と妙な感動をしてましたよ、、
ハーシェル式かよ~orz そうすると光軸とっても、接眼部のスケアリングがちゃんと取れないと、光軸が1点であっても、像面が取れないということに・・。撮影では結構致命的で、主鏡セルから入れ替えていただいてようやく使いものになりましたよ、、。

それでもアルミ筒の方は、斜鏡スパイダー同様べこべこなので、かんたんに歪んでしまい、今、またちょっと主鏡と斜鏡の位置がアヤシイんですが、斜鏡スパイダーだけで位置追い込むと、荷重がかかってスパイダーが歪むので、主鏡の取り付けから考え直さないとダメっぽい状況で、不器用な自分にはちょっとお手上げ状態です・・

斜鏡の位置ですが、主鏡も同じ用に筒の真ん中にあるのであれば、位置は調整しちゃって正解かと思います。

Re: タイトルなし

茶米 玄
UTOさんどうも~。いやー、経験者のお話はありがたいっす。

しかしコレ、何を基準にしていいのか、調べれば調べるほどいーかげんなイメージがしてきて、結局自分で一からやり直した方がいいみたいですね。
ただ、個別の部品はしっかり作ってあるみたいで、スパイダーの4本のそれぞれとか、主鏡セルとかは、一応きちんとしているみたいです。たぶん、筒も…
要は組付けがいーかげんじゃないかと思うのですが、それならそうと言ってほしいところですね…まぁ、海外モノはだいたいそうなのかもしれませんが…

しかし、さすがにオフセット主鏡はヤバイっすよね(^^;
色々改善したので、あとは早いとこ試射したいところです。お天気がいまいちなんだよなー。

TANKO
うちのExplore Scientific製のトラスドブも斜鏡のスパイダーが4本とも反ってますね。
この望遠鏡のスパイダーは十字形でなくX字形であることもあって、初めて眼にしたときにはびっくりでした。
規則正しく反っているので、意図的なのかなと思ってたりします。
スパイダーを引っ張ってではなく、押してテンションを掛けている印象です。 
そんなことありなんですかね。

Re: タイトルなし

茶米 玄
TANKOさんどうも~。
望遠鏡の機種によっては、このスパイダーはかなりいいかげんみたいですね…。
トラスドブの場合、いろんな形で補強をどうするか考えられているでしょうから、
もしかしたらスパイダーで筒先を補強しているのかもしれませんね。
カーボンの筒も若干のタワミは出るみたいなので、スパイダーをうまく使って形を整えるのも手かもしれません…

この反り具合がいいだろう?💕

ふにゃたろう
ニュートン式を自作したときに接眼部と反対側にオフセットした覚えがあります。
こんだけ口径があるんだったら、スパイダーはもちっと太い方がいいかもですね。
強度ゃ組み直しの精度を考えるとR200SSみたいなスパイダーが理想のような気がします。

Re: この反り具合がいいだろう?💕

茶米 玄

ふにゃたろうさんどうも~。
反り具合(はーと)って(^^;; スネークマンショーですか(古

スパイダーは、確かにもうちょっと太い(というか丈夫な)方がいいかもしれません。
鋸のような鋼が使えればいいのでしょうが、そこまで加工する技術も体力も無いっす。

筒先までの距離も短くなったので、やはりR200SSみたいに丈夫なトップリングと一体型のスパイダーとかがいいかもしれませんね。
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