こりゃ無理だ クレイフォードの 調整も


こんばんは。玄です。
タイトルの5・7・5がだんだん怪しくなってますが…次第にてきとーになってます(^^;
4月から遠征もできず、機材の整備を少しずつしています。トラブルを含めて小ネタがいくつかあるので、今日はリチャード(GS200RC)編をば。
本来は、機材ネタはホームページに更新すべきだと思ってるのですが、ここのところブログネタに困りつつあるのと、ホームページの更新がだんだん面倒になってきているので、こちらで簡単にまとめておいて、あとでホームページに反映するパターンを取っています。

さて、リチャードですが、元々眼視での使用を目的として購入しているので、撮影はあまりしていなかったのですが、それでも評判通り?ドロチューブの使い勝手はいまいちです。

GS200RCの接眼部

このカサイのクレイフォード、下側の1本ネジでトルクを調整できます。が、少し緩めると全然持ち上がってこなくなるし、締めるとダイヤルが回りにくくなり、微妙な調整が難しくなります。締め込めば使えなくは無いのですが、「バックラッシュが無くて軽く回る」というクレイフォードの特徴が全然生かされてません。

なんとかしたいなー、と思って、ぐぐってみたのですが、出てくる解決策はほぼ一択で「接眼部を交換するなんです。

「なんでやー、なんか調整する方法あるんちゃうんかー?」

と思って、少しバラしてみました。結果、理解。解決策はほぼありません(^^;;
色々改造すれば、もしかしたら少しマシになるかもしれませんが、簡単ではなさそうです。

全部バラしたわけではないのですが、ノブを外してそこからシャフトを覗き込んで確認した限りでは、構造を以下の様に理解しました。下手な絵でごめんなさい。

GS200RCの接眼部クレイフォードのシャフト圧機構想像図

接眼部をひっくり返して下から見た図だと思ってください。奥に片側だけのノブを描いてます。よくあるクレイフォードだと、ドロチューブの反対側からベアリングでテンションをかけて、シャフト部分に摩擦力をかけているようなのですが、このクレイフォードでは、そうではなくて、レールに溝がついてて、そことシャフトが繋がっています。この部分にテンションをかける形になっているので、ドロチューブとは分離されてて、ドロチューブ側からテンションをかけても無意味です。ある意味良くできた構造なんですが、問題はここから。

シャフトをレール部分に押し付ける方法として、普通はシャフトの両側から押し付ける形を取るのが正解だとは思うのですが、その場合、両側のバランスを取らなければならないため、調整機構が必要になってきます。下から覗いた時に4本のネジが見えたので、これがそうなのかな?と思ったのですがそうではなくて、この4本は単なるシャフト部分の固定ネジです。

ではテンションをかけるのは…。図を見てもらうとわかるのですが、テンションネジを押す(締める)と、その下にある受けのある四角いパーツを押します。シャフトと接する面がVになってて、ここを押し付けてレールとの圧力、すなわち摩擦を確保する方法となってます。こうすると、真下(この図で真上)からシャフトのセンターに圧力をかけられるので、バランス不要で確実に圧をかけられます。安価で確実な方法です。

しかし、そうすると圧をかけるVの部分にも摩擦がかかります。レールを確実に動かせるのと同時に、この部分の摩擦ですごく動きにくくなってしまうわけです。

この回りにくくなる問題を防ぐには、シャフトの両側から別途テンションをかける機構を作り、かつその部分に摩擦がかからないような仕組み(ベアリングとか)を作りこまなければなりません。バランス含めて、結構ハードルの高い仕事です。私にはそんな複雑なものは作れません!えっへん(ヲイ

仕組みとしては安価で確実な方法なので、まぁ悪くは無いのですが…確かにこれならヘタに改造するより交換したほうが手っ取り早い気がします。これならラック&ピニオンの安いのでも付けておいて欲しいぞ…

ということで、今回諦めたひとつは接眼部の調整でした。

で、もう一つは…

ファインダー脚です。リチャード君を導入した際、奮発してビクセンの7x50ファインダーを導入したので、その脚も屈折用のものを導入してました。しかし、このファインダーは、それなりの重さがあるのでバランスが狂いやすいんですね。なので、脚の長さを短くしたいと思ってました。

で、見かけたのが反射用のファインダー脚。4千円弱なんですが、これなら少し低くなるのでバランスがマシになるはず…ということで導入し、使ってました。

ビクセンのファインダー脚。反射用は使えねぇ

しかし、この脚、とてもビクセン品質とは思えないほどの使いにくさ…
そもそも、台座との勘合部で、鋳型の質が悪いのか、まともに入りませんでした。アルミをゴリゴリ削ってなんとか入ったのですが、それでも少し力を入れるとガタが出る始末。
しかも、そのままだと光軸調整のネジが短く、片側がゴムでなくて六角ネジなので、まともに調整できません。しっかり固定できるのなら調整もほとんど不要なのでまだいいのですが、ガタがある上ずれやすいというオマケ付き。設置のたびに調整が必要で、しかも調整代が少ないので結局センターに持ってこれないという状況…

ガタが出るのは台座の当たり面がまっすぐになっていないせいだ!(普通この時点で不良品だよな…)と思ってゴリゴリ削ってそれなりにまっすぐにしたのですが、そうすると今度は台座との隙間が空きすぎてまたガタが出てしまう…

ということで、ごまかしながら使ってたのですが、そろそろ限界です。改めて屈折用のファインダー脚と比べてみると、5cmも違わない感じで「もう、これでいいかー」ということで元に戻すことにしました。

最近は自動導入の赤道儀でしかほぼ使わないので、導入のためのファインダーも、無理に口径50mmぢゃなくても、30mmでもいい気がします。この際だから光圀さん(BROG107FL)のと交換するかな…でもあっちは黒いのがいいんだよなぁ、それならギガントのと交換すれば…
ファインダーの悩みは尽きません…。

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コメント

hana
玄さん、初めまして。hanaと申します。良くお名前をお見掛けしていましたが、ブログにコメントするのは初めてです。よろしくお願いいたします。

ビクセンのファインダーですが、もしかしたら前後逆ではありませんか?
最近VC200Lを購入し、純正ファインダーを取り付けたのですが、全然センターが合わず四苦八苦していました。イモネジ側を接眼部側、ローレットねじ側を対物レンズ側にしたところ、問題なく使えました。

そもそもファインダーは落下防止のため筒先から接眼部方向に落とし込んで取り付けるものだと思っていましたが、VC200Lでは筒先側に押し出すようにして取り付けるのが正しいようです。ストッパーねじが緩んだらファインダーが落ちてしまうので、いかがなものかと思いますが‥
私の指摘が間違っていたらすみません、その時はこのコメントは無視してください。

TANKO
この接眼筒、みなさん困ってますねえ。
ちょっと割高になってもええから、最初からしっかりしたものを付けてくれてたらええのに、とGSに対して不満表明。
私の場合は最初から写真目的であったので、こりゃあかんと、すぐにTeleskop Serviceのラックピニオン式接眼筒に替えました。

Re: タイトルなし

茶米 玄
hanaさんどうも~。はじめまして。よろしくお願いします!

このファインダー脚、形から見ても確かに筒先側から入れ込んだ方がいいような気もします。
ただ、今まで見たことのあるファインダー脚は、全て接眼部側(下側)から入れ込むような仕様でしたので、これが普通だと思ってました。
確かに筒先側から入れる方が落下しなくていいですね。BKP250のファインダー、何度落としたことか(^^;
https://genyakata.web.fc2.com/astro/donten10.htm#0508

ネットで調べてみると、このファインダー脚で苦労している方はやはりいるようですね。
屈折用のII型だと、スプリングボールが脚の下に装備されているので、固定ネジを緩めても落下しないようになっています。
やはり、反射用の脚は、何か違う気がします…前後を逆にしてみるのは確かに良さそうなのですが、私のは元から歪んでいたベース部を削りすぎてもうガタがひどいため、このままお蔵入りになる予定です(^^;

Re: タイトルなし

茶米 玄
TANKOさんどうも~。
やっぱりこの接眼部は皆さんお悩みなんですね。
使えなくはないし、安価な構造なんですが、ちょっと細かいことをしようとすると…。
今の使用頻度だと、撮影に使うことは少ないので、当面はこのままのつもりなんですが、
そのうち交換したくなるかもしれません(^^;

この接眼部、ビクセンとかの旧筒にそのまま付くらしいので、交換後も使い道も無くはなさそうですね。

TANKO
>この接眼部、ビクセンとかの旧筒にそのまま付くらしいので、交換後も使い道も無くはなさそうですね。

丁度タイミングよく、天リフにこの情報が出てましたね。^^)

hana
玄さんこんにちは~。コメントありがとうございました。
暗視野照明付きのファインダーそのものは見やすくていいかと思いますが、足は何とかしてほしいですね。ご指摘の通り、使いやすいとは思えません。

あと、笠井の接眼部ですが、私も改造したものの諦めました…
http://shootingstar0234.livedoor.blog/archives/776050.html
そのせいでGS200RCではなく、VC200Lを買ったようなものです。買うときに選択できるみたいですが、ラック&ピニオンをデフォルトにしてほしいですね。

今後もちょくちょくお邪魔するかと思います、よろしくお願いいたします。

Re: タイトルなし

茶米 玄
TANKOさんどうも~。

いやまぁ、その天リフの情報を元にそんな話をしていたりします(^^;

確か他にもビクセンの屈折の筒はM90だったみたいな話があったかと思うので、
もしかしたら他にも使える筒があるのかもしれませんね。

…今持ってるKENKOのSE120に使えたりしないだろうな…

Re: タイトルなし

茶米 玄
hanaさんどうも~。

ファインダー脚は、II型はしっかりしてるんですよ。足の短い方も同じ型式でバージョンアップしてほしいところです。たぶんしないでしょうけど…。

おおー、この記事は以前読ませてもらった記憶が…。
皆さん苦労されてるんですねー。もう少し、一般的なクレイフォードの感じ(ドロチューブを直接圧迫する)であれば、まだ改造しやすかったかもしれませんね。

ブログには機材ネタをなるべく書かないつもりだったんですが、こっちの方が書いてて楽しい&楽ちんなので、多分ちょくちょく書くようになると思います。よろしくお願いします~。
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