写し取る 淡い太陽 根性で (2020年6月21日部分日食)


6月21日(日)の部分日食、自宅からの観察でしたが、案の定微妙な(ほぼ絶望的な?)天気に悩まされました。

最終的に根性で撮影した最大食頃の太陽 ISO3200の1/4秒て…星撮影か!?
2020年6月21日部分日食最大食頃の根性の一枚
Canon EOS 80D BORG 107FL+マルチフラットナー(648mm F6.0 1/4sec ISO 3200)
iOptron CEM25EC赤道儀ガイド

日食開始直後はまだ少し雲の切れ間もあって、「断続的だけど、なんとかみられるかな」とタカをくくってたのですが、その後、次から次に来る濃い雲の塊が、太陽付近から離れません。どんどん状況は悪くなって、最後には太陽は全然顔を出さなくなってきました。

日食開始直後の一コマ。かなり曇っていて、既にISOは1600まで上げてた
2020年6月21日部分日食開始頃
Canon EOS 80D BORG 107FL+マルチフラットナー(648mm F6.0 1/30sec ISO 1600)

それでも時折顔を出す太陽を狙って、なんとか撮影をします。しかし、雲越しなので、太陽フィルターを付けているとカメラのファインダーでも何にも見えません。てきとーに露出時間を伸ばして撮影してみると、なんとか写る、という状況でした。

全然余裕がなくなってきた頃。こうなると写っただけでもラッキー
2020年6月21日部分日食かなりかけてきた
Canon EOS 80D BORG 107FL+マルチフラットナー(648mm F6.0 1/30sec ISO 1600)

いくら雲越しといえども、太陽を直接見るのは危険です。この時(前回もその前も…)役に立ったのが、熔接用のフィルターです。普段はNo.8を二枚重ねにしてみているのですが、こんな風に雲越しで中途半端になると、こうした日食グラスは真っ暗で何も見えなくなります。使ったのはNo.10のグラスで、これだと晴れてて太陽を見るには危ないのですが、こんな風に曇っていると丁度良い見え具合になります。この状態で太陽が雲から出てきて輪郭が見えてきたところでシャッターを切る、ということでなんとかとらえることができました。

もう一つ、役立ったことがあります。今回、セカンド稼働となった星見台です。モノは手作りのウッドデッキなんですが、先日の梅雨の晴れ間にセッティングして、極軸をそこそこ合わせられるところまで追い込んでいました。そこで三脚のマーキングをしておいたので、今回昼間でもそこそこ極軸が合ってて、開始前に導入してた太陽がほとんどずれずに済みました。ズレてたら、ここまでタイミングよく撮影できなかったかもしれません。なんせ途中からは液晶画面でも見えないので、構図やピントは全然あわせられませんでした。

2020年6月21日部分日食撮影風景星見台

最後は雲間に見えていたものの、ほんの少し明るい部分しか写らないので、どんどん露出時間を伸ばして、結局ISO3200、1/4秒という星の写真か?というレベルの露出をかけてようやく太陽全体をとらえることができました。もう、根性の1枚です。実はこの時は既に隣家の屋根に太陽がかかりかけてて、ちょっと失敗したか?と思ったのですが撮影だけは強硬しました。この後、見える位置にごそっと移動してからもう少しチャレンジしたのですが、太陽は二度と見えることはありませんでした…。

次にまともに見える部分日食は10年後だそうで…まぁ、今回も見えただけよかったかな。前回は天文ガイドに載せてもらうという超ラッキーな状況でしたので、今回はこれぐらいで勘弁しておいてやろう…(^^;

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コメント

UTO
これまた根性ですね!臨場感がありますので、またまた応募してみては如何でしょう?
できれば速達でソッコーで送ると吉かもしれませんが、流石に間に合わないかなぁ・・。

茶米 玄
UTOさんどうも~。確かに臨場感は…あるかな(^^;

コイツでチャレンジしてみるのも手かもしれませんが、ちょっとチャレンジしすぎな気もします(^^;;;
タイミング的にはちょっと厳しいですよね。
多分ソッコーで送っている方々も多いのでは…
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