玄の館 ブログの部屋
フィルタ越し 庭から望む ガスの森
2021
/
01
/
13
天体写真
週末の三連休、木星、土星と彗星の接近も見ることができたのですが、夜はそこそこ晴れたので、引き続きフィルターテストをしてみました。この年末年始で星見台(ウッドデッキ)にピラーを設置できたので、そこにEM200を据えての撮影です。
今回も
前回に引き続き
、天リフさんよりお借りしているOptlongのL-eNhanceフィルター、通称バモス君と、手元のNB1、通称ロードスター君とを比較してみました。EM200だと自動導入ができないのと、北極星が見えないのでそれほど正確なガイドができないので、明るい対象でテストです。
まずは冬と言えば薔薇ですね(違うか?)。比較的淡くて赤くて導入しやすくて比較しやすい、と言えばこの時期コレになるかと思います。ISOは高めのISO6400で、露出1分、私としては珍しく16枚、すなわち16分の露出をかけてみました。
まずはバモス君
Canon KissX9i(HKIR) Kenko SE120+x0.8レデューサー (400mF4.0 60secx16 ISO6400)
タカハシ EM200赤道儀ノータッチガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整
市内の住宅地とは言え、真冬の比較的天気の良い日ですので、星はそこそこ見えてます。まぁ、光害地なのであまり深追いはできません。それでもこれだけ写ってくれるなら満足です。ただ、赤外の赤い色が強くて、調整が少々難しいところです。
続いてロードスター。撮影データは同じですが、実は構図に失敗して、しっかり撮影できたのは翌日だったりします。
こうして比べてみると、ロードスターの方がやや、ブロードバンドなので、背景の締まりはバモスの方がいいのですが、同等の処理にしてしまうと、バラ星雲中央部の陰影はロードスターの方が色や諧調は豊富な感じがします。もしかしたらQBPフィルターとかなら、更に立体的な感じになるのでしょうか…。
なんとなく差がはっきりしないのは、やはり明るい星雲だからでしょうか。もっと暗いところをガチで狙えば、差がはっきりするのかもしれません。
続いて、狙いやすいM42も撮ってみました。この辺は半分おまけ的に撮影しているので、ISO1600で1分×8枚と、お手軽撮影です。まずはバモス君から。
Canon KissX9i(HKIR) Kenko SE120+x0.8レデューサー (400mF4.0 60secx8 ISO1600)
タカハシ EM200赤道儀ノータッチガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整
いやぁ、たった8分で、しかも市街地から狙ってここまでモクモクが写るとは思ってませんでした。中心部の表現は青い色が出ないのでいまひとつな感じですが、周辺部の分子雲までもう少し、という感じはなかなかだと思ってます。
では、ロードスターではどうか?
む、これも処理がなかなか微妙なのですが、ほぼ同じような感じで撮影できてます。更に露出時間を延ばして淡い部分を炙り出してやれば、もっと楽しくなるような絵になるのでしょうか。どこかで試してみたくはなりますが、ドナルド君(SE120)の限界でしょうか。星像はどことなくスッキリしないんですよね。これはフィルターを変えても同じなので、光軸かスケアリングが狂っているのかもしれません。調整は面倒なのでしない予定ですが(^^;;
撮影雰囲気はこんな感じ。オリオンとすばるに挟まれた筒と赤道儀ですが、なかなかかっこいい感じになってくれてます。ザ・望遠鏡、ですね。オートガイドとかは装備していないので、スッキリした感じです。
さて、実はバモス君の方は、トラペジウム付近を表現するためにISO400で30秒露出のものも撮影していました。せっかくなので合成してみています。
…と、簡単に書いたのですが、実はなかなか大変でした。フラットとの関係もありますが、淡い部分まで表現しようとすると、シームレスにつなぐのがなかなか難しいんですね。ぱっと見た目にはあまり変わらないかもしれませんが、ハイライト部分を見てもらえれば、少し形が分かるかと思います。この冬、あと一回ぐらいじっくり撮影してみるかなぁ。
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