一体感 醸して使える スカイメモ (黒技 スカイメモS オプション)
こんばんは。画像処理をぼちぼち進めている玄です。今夜はポタ赤の黒技です。
学生時代から使っている古いポータブル赤道儀として、フォトガイド2があります。なんせ30年近く使っているのですが、モータードライブのコネクタが怪しいことを除けば、ほとんどメンテナンスフリーで良く動いてくれていると思います。
ただ、これを使いこなす上では結構な苦労をしてきました。微動ハンドルを含めた古き良き赤道儀の形をしており、バッテリーやコントローラーが外付けなのと、三脚がSP赤道儀形式なのでかさばるし、現地でのセッティングも面倒だったりしました。
なので、新しいポタ赤を検討していて、スカイメモSをその筆頭に挙げていたのですが、ひょんなことから、このスカイメモS、本体を手に入れることができました。この辺から色々探ってたのですが、結局この本体を譲ってもらえることになったんです。
で、1度だけ星野撮影もしてたのですが、その時感じたのは「うう、本体だけでは無理がある」ということでした。
まず、極軸に雲台を付けてカメラを乗せるのは、形上できるのですが、バランス上相当に無理があります。望遠レンズなんて付けた日にはひっくり返るかもしれません。
次に、架台部です。普通のカメラ三脚を使うと、実は軽すぎて困りました。カメラのアングルを変更するたびに動いてしまい、そのたびに極軸を合わせ直す、なんて面倒なことになりかねません。
なので、ポタ赤として有効に使うには
・しっかりした三脚(と、極軸調整システム)が必要
・赤緯体とバランスウェイトシステムが必要
と思ってました。ただ、純正品だと、微動雲台が1万円、バランスウェイトが6千円、赤緯体が1万円、三脚が1万円ちょい、と、合計で4万円近くになります。まぁ、三脚は別として、もし本体を含めて新たに購入するのなら、ケース付きのセット(リンク先はYahoo!ショッピング)を購入した方がお得だと思います。リンク先だと、クーポン付で53,000円ぐらいで三脚以外が揃います。(普段売り切れが多いので、こまめにチェックが必要です)ケースも付いてくるのですが、これ、大きくて重いという噂ですので、お得かどうかはわかりません(^^;
今回は本体があるので、赤緯体と、バランスウェイトを少し安価に済ませる方法で済ませました。シュミットさんだと、実はEQ35用のポータブルシステムとして安価に販売しているのがあったりします。赤緯体で7,480円、カウンターシャフトで4,950円です。この2点で純正より3,500円ほど安く済みました。
そして三脚。ここは逆にちょっといいものを用意しました。そもそもフォトガイド2の問題点として三脚が重くて使いにくいというものがあったんですね。今回購入したAS80C(リンク先はアマゾン)は、カメラ用の三脚で、大きさ、重さともケンコーの純正品とさして変わらないんですが、値段は1.9万円とほぼ倍です。但し、4段伸縮でカーボン三脚となります。カーボンとしては安価ですよね。
更に、そのままだと石突きがゴムなので、付属してきた金属の石突きに変更してもいいのですが、それだと今度はとんがってて危ないので、何か適当なものが無いか探してみました。と、Velbonの三脚アクセサリーに可変石突セット(リンク先はアマゾン)というのがあります。ネジを回すだけで樹脂と金属が入れ替えられるので、かなり便利なのでこれを購入して装着しています。

組み上げたシステム。実際にはこれにレリーズリモコンを付けるけど、それ以外はこのままなので、シンプルな形になります。
この三脚を購入した理由の一つが、60mmのボウルシステムで、雲大根本を狭い範囲ですが、自由に動かせます。これで極軸をおおざっぱに合わせられないかと検討していたのです。ただ、スカイメモを35度程度傾けるためのアングルだけは必要になります。自作したり、色々検討したのですが、安価で確実&高強度なものが得られなかったので、「ここはあまりケチってもしょうがないな」と判断し、結局純正品を導入しました。Yahoo!のケンコーショップから購入すると、結構ポイントが付くのでお得だったりします。
ということで、少し長くなりましたが、一部純正品以外で組み上げたスカイメモSのシステムとなりました。今回の毘沙門遠征で初の実戦投入です。
三脚は2段目を全部伸ばした状態で使用すると、比較的楽な姿勢で使えることが分かりました。極軸は、ボウルシステムを緩めて、極軸望遠鏡を覗いて、おおざっぱな位置(北極星の時角位置)に導入しただけでも、広角レンズなら全く問題ないことが分かりました。なので、本当は微動装置とかのない、ただのアングルプレートとかがいいんですよね。もう買っちゃったのでコレ使いますが(^^;;
全体としては赤緯体の付け外しはありますが、コントローラーの接続とかも不要なので、セッティングが大幅に楽になりました。

OLYMPUS E-M5II M.ZD 12-40mmF2.8Pro(12mm F2.8 60sec x4 ISO 1600)
スカイメモSノータッチガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整
今回撮影してみたさそり座と天の川です。左下の影はギガントのフードが写ってたりしてます。肉眼ではまだほとんど見えてなかった天の川ですが、こうやって強調処理するとそこそこいい感じに写っていて、正直びっくりしてます。
ポタ赤としてのトータルの重量は気持ち軽くなったかな?ぐらいなんですが、システムとしてはシンプルに、高機能になったのでなかなか良いかなとは思ってます。逆に、使いにくくなったのはクランプシステムでしょうか。
運搬は、フォトガイド2の時からNeewerの少し大きめの三脚バッグ(リンク先はアマゾン)を使っています。これだと、三脚に赤道儀を付けたまま収納でき、三脚の足の間に雲台や各種パーツを入れ込めば、便利に運べたりします。
ということで、今回は「純正以外」ということで黒技に分類しましたが、割とうまく行きましたよー、という例でした。必ずしも推奨するわけではありませんが、トラブルにはなりにくいと思います。
- 関連記事
-
コメント