はんだ付け 今ある機材で ガイド付け (黒技 EM-200Bでオートガイド)
はいこんばんは。玄です。
黒技、第4弾です。最初のギガントベルト以降、ちょこちょこやってますが、今回は一応半分成功、でもやっぱり良い子は真似しない方がいいかもよ、という話です。
昨年春に、自宅庭に星見台(手製ウッドデッキ)を設置して、冬にはそこに常設のピラーを設置することができてます。ただ、この場所、北極星が見えないんですよね。色々工夫して少しずつ極軸精度は上がってきているのですが、完全には合わせられていません。
惑星観望や、短時間の露出であればこれでなんとかなるのですが、最近は赤外撮影含めて、都会でディープスカイを色々チャレンジできる技が出てきています。そこで、ここは一念発起してオートガイドをやってやろう、と企んでるわけです。
オートガイドはその昔、SXPでチャレンジして、なんとか形になりそうなところまでは行ってたのですが、この後TNKに特化していったのと、プロミナー五郎とかでオートガイドをしてもズレが収まらなかった(おそらくプロミナーの架台のたわみ)ので、その後オートガイドはほぼやってなかったんですよね。
今のニワトリで、極軸がきちんと合ってない状況だと、1分前後が限界なんです。でも、オートガイドをすれば、少なくとも数分は行けるでしょうし、多枚数撮影してもずれる量が少ないのでスタックできるはずです。自宅であれば、PCの電源もあまり心配しなくていいので、ここはオートガイドに再びチャレンジしてみよう、ということにしました。当時のガイド機材であった75mmガイド鏡、ガイドマウント、SSAG、PHD2をインストールしてあるPCなんかは全部あります。
ただ、ニワトリ時の機材は、メインがEM200になります。みぞかさん(AXJ)も使えるのですが、重さとセッティング的に結構手間が必要なのと、アリガタをロスマンディ専用にしてしまったので、スタンバイの時間や手間を考えると今の機材だとEM姫が一番手軽なんですよね。
ただ、ここに問題があります。私の持っているEM-200Bは、恐らく1990年代の発売(正式な発売時期みつからず…)で、オートガイド対応ではありません。コネクタも専用のものは無いんですね。でも、コントローラーで東西南北が動かせるし、コントローラーはほぼスイッチみたいなものなので、機構的にはオートガイドできるようです。以前コネクタが無いかな…と探して、K-ASTECさんの「TEMMA2以前オートガイドケーブル」というのを見つけて「これで行けるか?」と思って随分前に買ってたのですが、実は別物でした(^^;
このほかにも、探してみると、ヤフオクで「オートガイドアダプタ EM-200 EM-10用」、というのが売られています。可能な方はそちらを利用するのが正解だと思います。私の場合は、EM-200にこれ以上投資するのであれば、どうせならもう自動導入改造してもらって…というような検討も含めて、安価にやってしまえー、ということで、ハンダごてを握りしめる方法に出ました。
色々探して巡り合えたのはShio-Gさんのblogです。
6極6芯の配線をはんだ付けしてしまえば、オートガイドできる、というものです。紹介されている基板は無印のEM-200の様ですが、EM-200Bでも基板の番号は変わっていないようです。
比べてみると、Commonの接続位置だけが違ってて、後は同様の接続をしてしまえば、オートガイド用のコネクタを付けることができそうです。
6極6芯のケーブルとコネクタが必要ですが、実はこの6極6芯のケーブル、コネクタ、そしてコネクタを接続するための工具は既に購入して揃えてあったりします。オートガイドもしないのに何で?と思うかもしれませんが、実はまる子(CEM25EC)のコントローラーや赤緯体のコネクタがこれと同じ6芯のモジュラーコネクタで、以前コントローラーのコネクタが外れかけたりしたことがあったので、予備ケーブルを確保するためにスタンバイしてたんですね。
さて、材料は揃いました。後は実行するだけです。オートガイド用のケーブルを剥いて6本の線をコントローラーの隙間から通し、更に6芯のケーブルを剥いて銅線を出します(実はこれが結構大変だった)

それぞれの銅線部分にハンダを盛って、コントローラー基板の該当位置にもハンダを盛っておきます。こうしておかないと、ハンダ付けのヘタクソな私の場合、加熱に時間がかかって基板のパターンがやられてしまうことがあるんですね。
で、無事にハンダ付けをすることができました。Shio-Gさんの例と同様に、ダイオードも付けてみました。
これでオートガイドができるはず…と実はここから何夜も苦労します。何度チャレンジしてもオートガイドが動きません…というか、キャリブレーションさえ動かないんですね。おかしぃなぁ、と思って、ダイアログを出して手動ガイドしても動きません。いやもう、これは配線が何かおかしいでしょ、と、最後はコネクタから配線を出して手で接続してみても動きません。はて…?
色々やって、動かなかった原因は主に二つでした。
1.オートガイドの配線番号が、オスコネクタを正面から見た順番になってた
(ネットで上がっている順番はメスコネクタを正面から見たものだった)
2.線の剥き方がいーかげんで、複数本断線していた
いやもう、かなりてきとーにやってるのがバレバレですね(^^;。これで赤道儀とかが壊れなかったのは不幸中の幸いでした。
とにかく、きちんと配線することが肝心です。基板とオートガイドコネクタの導通をチェックした後、実際の星を見ながら(結局オートガイドで星を見ながらですが)、配線を手でつないでみて、動くことを確認し、それからコネクタに(配線順を間違えないように)接続しました。それと、色々動作しない原因になりそうだったダイオードは外してしまいました(SSAGや、最近のオートガイドカメラはフォトカプラだろうから、多分大丈夫という勝手な妄想)
結果、
おおお!ちゃんとキャリブレーションで星が動く!
オートガイドが始まった!
と、なんとか動作まで確認することができました。ハンダ付けを始めてからここまでで1週間以上、悪戦苦闘しただけに実際に動いたときは喜びもひとしおでした。
しかし、これは終わりではなく、始まりなのです。
今のところ、オートガイドが動くことは確認できているのですが、これでしっかりガイドが止まるかというと、ちょっと微妙なところ。
PHD2のPIDの調整とか、色んなところの固定とか、ガイドスピードとか…
色々確認しなければならないことは多そうです。さて…
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