ラズパイを かじってみたのが 運の月 (黒技 Raspberry Pi4でオートガイド その1)


※本記事を読んで、ラズパイを使って安易にオートガイドを行おうと思ってしまった貴方。悪い事はいいません。今なら踏みとどまれます。苦労を買うつもりで無ければ、やめといた方が無難です…※


さて、時は2021年GW。ギガントでのメシエ天体の撮影を一通り終わらせたこともあって、TNKの卒業を検討していた時期でした。TNK(て・ぬ・き)で次々と撮影するのも楽しいのですが、そろそろオートガイドを使ってじっくり撮影もしてみたいと思い始めたのです。

で、問題はそのオートガイドでした。以前星見台でEM姫(EM200)を使って、オートガイドをするためのしくみを作って、少しずつ稼働を始めていたのですが、これはあくまで電源がある自宅だからこそできる話。使っているノートPCの電源は、せいぜい2時間ぐらいしか持たないので、遠征にもっていくには色々不足してしまいます。そもそも現地でノートPCをおっぴろげて色々やるのもあまり面白くありません。

以前と違って、コンパクトなオートガイドシステムというのも色々出てきています。代表定期なのはZWOのASI-Air Proでしょうか。ただ、この場合、ZWO製のカメラが1台以上必要になります。とりあえず今持っているOrionのSSAGを使って軽く始めてみたいんですよね。

他にも、LACERTAのMGEN-3とかもあり、こちらはカメラ込みだしかなりシンプルで精度もよさそうだし、何より名前がGENなので気になりますが、いかんせん本体一式で9万円もします。ちょっと高いよなぁ。

後はSS-Oneとかもありますが、価格的にはASI-Air Proと似たような感じになりそう?なのと、納期的なものも含めて微妙…と、悩んでいました。

と、星仲間のシステムに詳しい人が、「Raspberry Piでオートガイドしているよー」という話をしてて、ガイドカメラ、筒を別にすると1万円ぐらいで始められている、というではないですか。ラズパイ(Raspberry Pi)は以前から気になっていたし、先のASI-ProとかSS-Oneとかもラズパイベースなので、使えるのは使えるはず。オートガイドに特化するのであれば、ラズパイだけを導入することで安く、手軽に(…違った…)始められるのではないか!。しかも先輩が近くにいる! …ええ、踏み誤ってしまいました

買ってしまったラズベリーパイ 2021年5月

ということで、GWも終わろうとするころ、ついにラズベリーパイ(4B)を買ってしまったのでした。本体は8千円ほど。なんか本家ラズベリーパイも写っているような気がしますが、気にしないでください(^^;
しかし、これだけでは使えません。

セットアップや操作をどうするかにもよりますが、少なくとも
①ケース+ヒートシンク(私は両方を兼ねそうな2千円ほどのものを購入)
②マウス・キーボード (手持ちで良いが、マウスはワイヤレスの安いのを購入)
③マイクロHDMIケーブル(amazonで千円前後)
④マイクロSDカード (32GBのものを600円ほどで調達)

…が必要です。後はディスプレイが必要ですが、私は最初は40インチのTVを使ってました。しかし、首が疲れるので、デジカメをWebカメラに簡単にするために導入したHDMI-USBアダプタ(2千円ほど)を使って、PCに接続する形としました。PC側はWindows標準の「カメラ」アプリで見ることができます。
で、更に便利に使えるために…VNC接続用の10インチアンドロイドタブレット(1.5万円ほど)まで買ってしまいました。まぁ、この辺は将来ASI-Air Proとかを買っても使えるでしょうから、これで良しとします。

ラズパイの設定画面その1 2021年5月
写真は参考までのラズパイのデスクトップ画面。GUIで使っている分にはこんな感じでWindowsとさほど違和感はありません

しかあし、問題はここからでした。なんせラズベリーパイに興味はあったものの、全然使ったことは無いし、Linuxも触ったことがありません。初めてのLinuxに戸惑いながらも、先の先輩のアドバイスや、ネットに転がっているあんなことやこんなことを参考にしながら、オートガイドシステムの導入に成功…。したんですが、結局代表的なLinuxのオートガイダー、Lin_Guiderはうまく動きませんでした(先輩のカメラ(QHY5L)ではうまく動いているそうなので、SSAG側か、何か設定の関係だと思われます)。

しかし、(こればっかりだな…)ここで終わってはラズパイが泣きます。幸いLinux用にはPHD2も配布されていて、(これまた相当苦労したんですが)なんとかラズパイ上でPHD2を動かして、オートガイドすることに成功しました。

自宅でラズパイ+PHD2によるオートガイドテスト 2021年5月
写真は、星見台にEM姫(EM-200)とリチャード君(GS200RC)をセットして、その筒先にSSAGをセットし、オートガイドしている状況を自宅のWiFi経由でリモートデスクトップにして古いスマホで見ているところ…をスマホで撮影したものです(何やってんだか)

ガイドはまだまだ暴れていますが、一応オートガイドできていることは確認できました。外、すなわち現地で使っている電源は、EM-200用は7,000mAhのモバイルバッテリー、ラズパイ+カメラに使っているのは10,000mAHのモバイルバッテリーです。ラズパイ側は、これだけで一晩持つんじゃね?という気配がしています。真冬だと分かりませんが、いずれにせよセットアップさえ済ませれば、電源は手軽に使えそうな気配は見えてきました。

んが、実は問題はここからです。現状は自宅のWiFiに繋いで、そこからスマホ(orタブレット)でVNCを利用して見ることができますが、屋外の遠征先ではWiFiなんかありませんので、ラズパイをAPモードにして接続する必要があります。実は、ここが大きな大きなアリジゴクの入り口であったのでした…。

…つづく…

※なお、ラズパイをセットアップしてLin_GuiderもしくはPHD2をインストールし、AP化して外で使えるようになるまでの超簡単?な手順を、HP上に(自分が参照できるように)まとめてあったりします。「玄の館」の、トップページの一番下に「ラズパイの部屋」への秘密の入り口を用意してあります(今後なくなる可能性あり)。魔窟ですので、簡単に足を踏み入れないよう、ご注意ください…。

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コメント

UTO
おぉ、ラズパイ、投入ですか!
いろいろと苦労はあったようですが、ガイドもできるようになったようですし、良かったですね。
僕も知り合いが古いのを譲ってくれる~という話があったのですが、コロナになり、全然会えなくなってしまい・・たち消え、かなぁ。。

M-GENのくだりは、すこし笑ってしまいました。でも、ちょっと高いですしねー。。。

Re: タイトルなし

UTOさんどうも~。
ラズパイ、いやまぁ実際、なんとか動くようになった、という段階だったりします。
ガイドができることは確認しているのですが、その精度やパラメータの調整などは、まだまだこれからになります。
実際運用できるのは、梅雨明けからかなぁ…梅雨入り前にもう一回ぐらい晴れないかなー。

ラズパイは、使い方次第で楽しくなりそうなんですが、ある程度しっかり目的をもって遊ばないと、ちょっと高いおもちゃになってしまいそうです(^^;

M-GENは…出た時に「これは買わねば!」と思ってたんですが(^^;;。買えない間に高いものになってしまいました。
実際、色々オートガイドとかがしっかり運用できるようになってきたら、手軽に高性能なシステムとして導入して…というのを企んでおきます。

TーStudio
こんにちは
5年ほど前からラズパイなどを天体観望に利用しています。
最初の設定が面倒ですが、ドライバ類は安定して使えるので観望や撮影環境はWindowsから移行しました。

当方のブログの方で説明記事やディストリビューションの配布もしておりますのでお時間ありましたらご高覧ください。

INDI関連
https://tstudioastronomy.blog.fc2.com/blog-category-3.html

ディストリビューション
https://tstudioastronomy.blog.fc2.com/blog-category-31.html

Re: タイトルなし

T-Studioさんどうも~。おお、AstroPiの方なんですね!

いやもう、あこがれます、というか最終的にはこんな風にしてみたいなー、とも思いますが、
とりあえずラズベリーパイをいじってみた、という段階ですので、色んな用語や「常識」を覚えるところでいっぱいいっぱいだったりします。

またじっくり、参考にさせてもらいますー。
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