ラズパイで ガイドを始める その日まで (黒技 Raspberry Pi4でオートガイドその2)
ラズベリーパイと手持ちのSSAG(Orion のガイド用CMOS)で、格安にコンパクトなオートガイドシステム(だけ)を作ってみたい、と始めたラズベリーパイ4との格闘ですが、結構躓いたところがありました。せっかくなので紹介しておきましょう。え?いらない?まぁ、かなり限定された人しか面白くないでしょうから、興味の無い方はそっと「戻る」ボタンを押してください…(^^;

とりあえずPHD2が起動されてる画面をVNCでタブレット上から見る。ここに至るまでが大変だった…。なんかターミナルにエラーがいっぱい出ているけど、とりえず動くので気にしないことにしている。
さて、ラズパイの先輩にそそのかされて?ラズパイを導入し、OSをインストールするところまではネットにもかなり情報があるので、ほとんど躓かずに進めました。問題はここからです。各種ソフトのインストールとかをどうすればいいのか?良く分かりません。
色々紹介しているWebページとかを見ても、コマンドラインが並んでいることが多いんですね。どうやらDOS窓的なもの(シェルで、LXTerminalというそうな)を開いてコマンドラインを打ち込むのが基本のようです。
まぁ、30年ほど前は私もMS-DOSであれこれしていたので、雰囲気は分かります。が、問題はLinuxのコマンドに触れたことがないので、何をどうすればいいのか実際にはほとんど分かりませんでした。
様々な先輩方のサイトを参考に、まずは紹介されているコマンドを片っ端から打ち込んでソフトのインストール?らしきことをしてみます。
さすがはLinuxだな、と思ったのは、ほとんどのソフト、というか結構良く使われている?ようなコマンド、アプリも、パーツを組み上げるように、ネットからほとんどダウンロードして組み込んでいくようなんですね。ただ、基本コマンドも分かっていない状態で、そのまま打ち込んでいると、ちょっと間違ったりエラーが出た場合に、どこが悪かったのか、このまま進んでいいのかさえ分かりません。
基本的なコマンド例で言うと、
SUDO
なんだかやたら出てきます。須藤って誰だ?(違)と思ったら、これは「SuperUserDo」で、管理者権限で実行する、というもののようです。ほとんどのコマンドでこれを使っているので、なんか無駄な気もしますが…。
APT Install
サイトによっては、apt-get install とあるのですが、今は-getはいらないようです。Installから後にあるプログラム(コマンド等)をインストールするコマンドなのですが、複数のプログラムをスペースで区切って一度にインストールできるようで、この辺、間違えて打ち込むときちんとインストールされず、後のコマンドやプログラムで不具合が出る場合があります。私の場合、どこかでミスってCMakeがインストールされてなくて、「Makeできねーじゃん!?なんでやねーん!?」と相当悩みました。コマンドを良く知ってれば、そんな時にも慌てず apt install cmake とインストールすればスムーズに進んだはずなんですよね…。
他にも細かい色々あるみたいなのですが、まぁ、正確に打ち込みできればたいていの場合は何とかなります。ただ、ある程度コマンドの概要や流れを知っておかないとうまく行かないとか、気持ち悪いとかもあるので、結構勉強しながら少しずつ進めました。
コマンド系のプログラムであれば、apt installで行くのですが、大きなアプリ、今回のLin_GuiderやPHD2となると、きちんとダウンロードしてインストール(PHD2の場合だとビルド、make)しなければなりません。更にカメラのドライバー(firmware)が必要になるはずです。しかし、@tomoto335さんの情報だと、SSAGのドライバーは無いのでは?ということ…どないする?
これも、軽トラオヤジさんのブログを見ると、Lin_guiderをインストールした後、ドライバーのページへのリンクがあるのでそこからインストールができるようです。
対応のカメラは無いようなのですが、PHD2でもSSAGの直接の対応は無いみたいで、「QHY-Camera」を選べば行けるとか。それならなんとかなりそうだ、ということで、まずは比較的簡単そうなLin_guiderのインストールとドライバーの入手にチャレンジしてみました。
インストール方法はいくつかあるようなのですが、とりあえず簡単そうな方法として、スタートボタン(raspberryPiのマーク)から「設定」-「Add/Remove Software」を選んで検索することも可能なようです。実際ここから[Lin_guider」を検索してみると、はたして軽トラおやじさんと同じようにLin_guider」のパッケージがありました。これをインストールして、立ち上げてみると確かに動きます。カメラドライバーをインストールしろ、というリンクをクリックすると、ページに飛びますのでそこの最新のもの(少々古いのが気になりますが、SSAGも古いのでまぁ行けるでしょう)をダウンロードして実行します。これで動くはず…
…と思ったのですが、この段階では色々やってみても結局カメラが動くことはありませんでした。
こ、このままでは使えないのか…!?
と、半分あきらめそうになったのですが、探せば解決策はどこかに転がっているはずです。PHD2なら動く、という話もあったので、まずはPHD2をインストールしてみました。(ここで先のCmakeの罠が待ち構えてました…)
しかし、やっぱりカメラを認識してくれません。あれこれ探しているうちに、ようやく気が付きました。
…ん?このPHD2のインストール関連の情報の中に、やたら「INDI」ってのが出てくるぞ、なんだこれ?なに?PCの「ASCOM」みたいなもんで、これをサーバーにして各種デバイスを接続…ちょっとまて。そしたらPHD2もLin_guiderも「INDI」とやらが必要なのでは?
この辺からだんだんわかってきて、一気に進み始めました。要はINDIをインストールしないことには始まらないようです。INDIに関しては、HPに詳ししいことがあるようですが、あまり突っ込んだ話はまだ見てません。とりあえずラズベリーパイ用にINDIをインストールするには、各先輩方のブログなどで
SUDO apt install indi-full
で行けますよ。的な話が多いので、それで大丈夫だと思ってたのですが、さにあらず。ちゃんと前置きのおまじないが必要なようです。詳しくは本家のページに譲りますが、最終的にはサードパーティーのドライバー類もひっくるめて
sudo apt install indi-full gsc
というところまでたどり着けば、無事インストールできるようです。
この後、Lin_guiderについてはnorikyuさんのバージョンを引っ張ってきてインストールすることができました(Googleドライブにあるようなので、ブラウザを使ってダウンロードして、ファイラーでカレントディレクトリに移して、解凍して使いました)
また、最終的にはPHD2を使うことになったのですが、PHD2のインストールについても、先輩方のブログだと、少し省略されててうまく行かない事が多くて、結局本家PHD2のページを参照させてもらって、なんとか行きました。
Lin_guider、INDI、PHD2、それぞれインストールする段階で、割と複雑なコマンドを打ち込まなければならないこともあります。この辺は最初紙に書き写してやってたのですが、やはりラズパイのブラウザでそのページを表示して、コピペする方が圧倒的に楽で正確でした。まぁ、当たり前なんですけどね。
ただ、LX_Terminal上ではペーストが[CTRL]+[V]ではない、ので、ちょっと注意が必要です。(メニューの「編集」からペーストするのが早かった)
で、INDIをインストールしたところ、無事にSSAGのカメラ画像がLin_guiderでもPHD2でも見ることができるようになりました。しかし、Lin_guiderの方はどうやってもガイド信号がうまく出てくれません。何か設定があるのかもしれませんが、PHD2だと一応動いたので、ここはあまり深く考えずにPHD2で進めることとしました。
もう一つ、あやしい情報で申し訳ないのですが、自分のラズパイは、面倒なのでヒートシンクは付けてあるのですが、ファンをまだ付けてないんですね。そのせいかどうかは分かりませんが、PHD2のビルド(make)の際に、最後の方でビデオ出力が死んでしまいます。SDカードのアクセスが無くなるまで待って電源OFFしたところ、特に問題なく使えているようなのですが、原因が特定できていません。ファンが無いので熱暴走したような気もするのですが、はっきりはしていないんですね。3回やって2回ほど落ちてるので、熱ぢゃないかな、とは思ってます。
ということで今回はここまで。とにかく色んな情報を得ながら、勉強しつつ少しずつ進めていきました。自分の場合はこの過程がまぁそれなりに(大変だけど)面白かったのでいいのですが、こうした作業が苦手、というか面倒な方は素直にASI-AIR Proとかを買われた方が圧倒的に幸せになるとは思います(^^;
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林遠
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2022/04/06 URL 編集