プロミナー たわみの重みも 支えれば


こんばんは。梅雨時で星が撮れなくてポチポチとしている玄です。
梅雨時なので、5月以降はディープスカイの撮影は全然できていなかったりします。こうなると起きることは二つ。ひとつはポチリヌス菌の感染ですが、これはPowerShotG5XMrakIIで少し治療できました(^^;。


もう一つは機材の整備ですね。本当ならギガントの鏡の掃除をしなきゃいけないんですが、まだできていません。そのうちやりたいとは思います。

機材の整備の一つとして、普段は出しっぱなし(運搬ケースに入れっぱなし)の光圀さん(BORG107FL)を防湿庫に避難させたりはしてますが、普通に片づけるだけでは面白くないので、撮影の工夫ができないか、というのは相変わらずない頭を絞って検討してたりします。

今後はBORGを中心に使っていくかもしれないんですが、最近あまり使わなくなってきているプロミナー指令(五郎)についても、なんとかしたいと思っていました。ということで、本日はBORGの話ではなくて、プロミナー500mmF5.6(350mmF4.0)の話です。

そもそも、今のプロミナーのマウント方法だと、たわみがどうしても出てしまうみたいで、長時間露光ができないでいました。

M31を撮影した時の等倍

写真は去年のお盆に達磨で撮影したM31なんですが、等倍で見ると、2分露出でもご覧の様にたわみでずれていることが分かります。星基準で合成してこれですから、そのままスタックした場合のずれは…大変です。架台はエンコーダー内蔵のCEM25ECですから、追尾による誤差はほとんどないはずなんですね(対象によっては全然たわみが目立たなかったりします)

実際に運用されている方を見ても、やはりK-ASTECさんの専用マウントを使っているようなんですね。ただ、KYOEIショップとかにはあるようですが、K-ASTECさんのHPには既に無いようですし、いずれにしてもそれなりに値段はします。更に、専用バンドでレデューサーを固定してしまうと、TX07専用、かつ縦横が変更できない状態になってしまうので、なんだかなぁ、と思っている間に買えなくなっている状況になってしまいそうです…。

ただ、このままたわみが出るだけでは面白くないので、何かいい方法が無いかと、ずっと悩んでました。基本は、重いカメラ側か、レンズ先端側に、何らかのサポートをすればなんとかなると思ってました。ネットをさまよってみると、望遠レンズ用の先端サポート装置的なものもいくつか出てきます。ただ、天体撮影用途としては、ちょっと不足かなぁ、という感じです。

こうなると、木製で自作のサポートを作ってみた方がいいのかなぁ、と検討はしてみたものの、アイディアも特に無くて止まってました。で、梅雨入りした頃にぼーっと検索していると、某氏(今検索しても出てこないので実際不明)が、結構以前にガイド鏡用のサポートをプロミナーの先端部分に取り付けてサポートしている事例がありました。

ん?これなら私もできるかも!?と思って検討してみました。実は、最近はほぼ使っていない鏡筒として、6cmF15のガイド鏡があるんですね。これの固定が昔懐かしのガイドサポート(3点支持×2)なのです。これでプロミナーを固定することができるのでは?と確認してみました。

プロミナーの三脚座と可動部分

改めてプロミナーの筒の固定できそうな部分を確認してみたんですが、これ、サポートしにくい筒ですね(今更かよ…)。カメラ側の三脚座を固定する部分はしっかりしているのですが、それ以外に固定できそうな部分がほとんどないんですね。真ん中付近がサポートできればいいんですが、この辺全部がピントリングになってて、ほぼサポート不可。先端部分を持つしかないんですが、その辺はテーパー状になってて鏡筒バンドとかが使えないという…。上の写真の赤い帯を表示した部分が可動部分になっているので、その部分はサポートできないんですね。なるほど、これだと一般的な望遠鏡と違って固定が難しい…。思ったほど持っている人が増えないのは、この辺にも問題があるからなのかなー。

しかし、3点で点支持するガイドサポートなら、なんとか固定でき…そう…。
実際には手元のガイド鏡サポートだと直径が不足して、もう一歩というところです。ただ、内径が丁度テーパー部分に重なりそうなので、その辺も「固定」と考えて、ほぼ押し当てる感じで当ててみました。写真で見ると筒が短くなったような気がしますが、単にフードを付けていないからです(^^;

プロミナーの三脚座(手前)と新しい固定方法案

普段プロミナーの三脚座に取り付けてあるアリガタに、直接ガイド鏡サポートを付けてみると、まるでぴったり計ったかの様にプロミナーを固定できました。これによって「たわみ」がきちんと滅殺できるかどうか、というのは撮影して見ないと分からないのですが、この方式なら、縦横の構図変更もなんとかできそうだし、TX10とTX07の変更も簡単にできるので、運用は楽にできそうです。なんと言っても、手持ちの部品だけで済んだので、かかった費用がゼロです。ゼロ。持っているんなら早く気づけよ、という話もありますが(^^;;

ただ、先端のテーパー部分に大きなものが付くので、実はフードを逆付けして収納することができません。まぁ、この辺は運用面でカバーできそうなので、なんとかしたいとは思います。

鏡筒のたわみの問題は、オートガイド撮影やオフアキを使われている方から見れば、「当たり前」の問題だとは思いますが、短時間ノータッチ撮影のTNK撮影ばっかりやっていた自分としては、古くて新しい問題なんですね。まだ実践投入していないので効果があるかどうかは分かりませんが、梅雨が明けたら夏~秋の対象で色々試してみたいと思います。特にM31とかは今まで鬼門だったので、ぜひチャレンジしてみたいとは思います。


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