光軸を 整えてみれば すっきりと (令和TNK その7)


ファーストライトで少し違和感を感じたスタークエストP130Nですが、光軸修正アイピースで覗いても、やはり光軸がくるっているのは間違いないようです。イメージとしては主鏡よりも斜鏡のずれが大きいみたいでしたので、ちょっと調整してみました。

鏡筒先端から接眼部を覗く。斜鏡の光軸修正は可能

斜鏡のサポートはぱっと見た目にネジが見当たらないのですが、中央のプラスネジの周囲に、3つの穴があります。六角レンチの細いのを入れてみると、その奥にはしっかりネジがあって、回せました。少し緩めておいてから、中央のネジを緩めれば、斜鏡は比較的自在に動かせます。

光軸修正アイピースをセットした上で、ある程度目途を付けたところですべてのネジをそこそこ締めて、後は3本の六角ネジを締め付けながら微調整を行います。六角ネジで、かつ奥まったところにあるのでそれぞれのネジにアクセスするのが面倒なんですが、まぁ、通常の斜鏡の調整と変わりません。そういう意味では、斜鏡の光軸修正機構はしっかりしていると言えます。

主鏡のセンターマークが中央に来たところで終了で、続いて主鏡の調整です。ただ、、もしかしたらこれは不要なのかもしれません。今回は確認する前に主鏡を外してしまったので、あきらかに主鏡もずれています。確認はできていませんが、主鏡の光軸はある程度合っていた可能性は高いかと思います。

スタークエストの底蓋

主鏡側は調整機構が特にないのでしっかり合わせることは不可能なんですが、主鏡セルを止めてある4本のネジを緩めると、少し遊びがあって、いくばくか調整はできます。筒も小さいので、光軸修正アイピースを覗きながら、片手でグリグリと動かしてみて、そこそこあったところでネジを締めなおして終了です。

完璧ではありませんが、最初の状態よりかなりマシになりました。これで早速観察です。ちょうど満月だったので低倍率の25mmアイピースで覗いてみましたが、特段の違和感はなく、すっきりした見え味になっていました。やはり完璧でなくても、光軸調整の効果はあるようです。

光軸修正後にスマホで月面 2021年8月
スマホでコリメート撮影:スタークエストP130N(13cm F5 650mm) 10mmアイピース

一眼カメラならピントは合わないのですが、スマホでコリメート撮影するならなんとかなります。10mmアイピースで大きめにして、撮影してみました。

ただ、本来であればもう少し解像度が出るはずだとは思います。スマホが少し古めの安い機種ですので、感度を上げすぎているのか?解像度が出ませんでした…でも、EXIF上ではISO50とかになってるんだよなぁ…。

さて、実は本題はここからです(ヲイ

今回、斜鏡で光軸調整ができることが分かったことと、主鏡側は、実はネジの遊び程度で、そこそこ合わせられることが分かったので、ピントを出す方式として、セルを作ってミラーを前に出す方法が、思ったより簡単にできるのでは?ということに気が付きました。ミラーセルを作って、そこに光軸調整システムを作り込もうとすると大変なのですが、ミラーを固定するだけなら、板1枚にちょこっと加工するだけで行けるかもしれません。これなら、接眼部、フォーカサーの構造をあれこれ悩むより、話が早いと思っています。

実際には作って見ないと何とも言えないということと、現状のドロチューブをそのまま使った場合、周辺は結構ケラれる可能性が高いので、まだ接眼部改造の可能性は残っているのですが、まずはミラーを前にシフトする方法で考えてみたいと思います。

構想としては、ギガントの様に板を三角形に切って、その頂点側面に合うように鏡筒に穴をあけて、そこで木ネジで固定するというものです。ミラーは板にサポートを立てて、ゴム爪で固定するか、側面からテープで固定する方法を検討しています。光軸調整は、今と同じでネジ穴の遊びを利用する、というわけです。

まずは、この週末にでもミラーセルを作ってみます。

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