富士の夕 澄んだ空には 緑の陽 (グリーンフラッシュ?)


近所の富士山が見えるスポットから、時折夕焼けを撮影しているのですが、お彼岸の前後にダイヤモンド富士になるタイミングがあります。今年は春分の日の前後と、今回の秋分の日の前後でチャレンジしたのですが、いずれも天候が悪く、うまいぐあいにダイヤモンド富士を拝むことはできませんでした。

富士に沈む夕日 もしかしてグリーンフラッシュ? 2021年9月
OLYMPUS E-M5II M.ZD 14-150mmF4-5.6(150mm F11 1/1000 ISO 200)

それでも、山頂付近に沈む夕日はそれなりに絵になるので撮影はしてみたのですが、この日はとにかく空気が澄んでいて、太陽が富士山に隠されるまで、まぶしくて直視できないほどでした。普段なら太陽が富士山に近づいたところで大気の減光で直視してもまぶしくないぐらいなんですけどね。

現場でも一眼レフでも撮影している人がいたので、「目を傷めるので、ライブビューで見た方がいいですよ」とアドバイスしたぐらいです。

富士に沈む夕日 透明度むちゃ高いので夕焼けいまひとつ
OLYMPUS E-M5II M.ZD 14-150mmF4-5.6(150mm F11 1/1000 ISO 200)

で、今回は望遠側も広角側もそれなりに撮影したかったので、いつもの12-100mmF4.0ではなく、高倍率ズームの14-150mmF4.0-5.6IIを持ち出しました。

ダイヤモンド富士にはならないし、真っ赤な夕日でも無くて、やったらめったら太陽のコントラストが強く、富士山の輪郭のコントラストが弱い絵になってしまったので、こらどーならい(伊予弁)と思いつつ、沈み切る直前の太陽を狙ってみました。今まで何度となくチャレンジして、全然撮れていないグリーンフラッシュのチャレンジです。

そもそも、自分の理解としてのグリーンフラッシュは、青い光が大気で散乱されてしまい、更に赤い光も夕焼け独特の大気の厚みで吸収されてしまって、残った緑の光だけが、他の光が弱くなる日没の沈み切る直前に一瞬だけ見える、というものです。なので、ある程度高度のある山腹に沈む夕日だと、グリーンフラッシュを捕らえるのは不可能なのではないか?と思ってましたし、水平線近くの日没でも成功した試しはありませんでした。

データは同上。最初のカットの等倍トリミング
もしかしてグリーンフラッシュ? 等倍トリミング 2021年9月

が、今回撮影した山腹に沈む直前の太陽を見る限り、緑色に見えます。光の中心部分は飛んでしまって白くなっているのですが、その周辺部は緑色です。速射しているので、次のコマでもわずかに残った光が、緑色に見えています。これって…。

グリーンフラッシュかも?とは思いますが、上の理屈としては、なーんとなく違うような気もします。レンズが高倍率ズームということもあるので、レンズの収差やゴーストに色が付いてるんじゃないか?と疑ってしまうのですが、前後のカットではこんな緑色は出ていないので、実際にグリーンフラッシュなのかもしれません。

データは同等。上のコマの直後に撮影したコマ。やはり緑っぽく見える
もしかしてグリーンフラッシュ?次のコマ等倍 2021年9月

何はともあれ、恐らくこの強力な透明度のおかげで、グリーンフラッシュ?ぽいものを撮影することができました。これだから、夕日撮影はやめられないんですよね。

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コメント

UTO
おぉ、これはすごいですね。
僕の方も10年くらい前かなぁ、7月末だったと思いますが、卓球やった後で屋上で涼んでいたら、ちょうど西に沈む太陽が。
なんとなくぼーっと見ていたら、グリーンフラッシュが起こって、えっえっ?マジで??という感じで茫然自失。カメラ持ってなかったのを悔やみましたよ、、、
あと、目の錯覚だったんじゃないかとも思いました・・・。太陽の光が目に焼き付くと緑のゴースト?(笑)が出ますものね・・。
目視だと、後から検証ができませんが、しっかりと2コマにも写ってるとすれば、グリーンフラッシュと見なしてもよいのではないでしょうか。

透明度も大事だと思いますが、屈折率の関係で、湿度も影響するのかなぁ?とも思ってますが、どうなんでしょうね・・。

Re: タイトルなし

UTOさんどうも~。グリーンフラッシュは、過去に思ってたよりも観察するのは難しいみたいですね。

肉眼だと、おっしゃるようにまぶしい光を見た後の残像?が緑色なので、それと区別するのがかなり難しいかと思います。
なので、やはり写真で確認しなければ…とは思っているのですが、こんな風に緑色に撮れたのは初めてでした。

この日はとにかく透明度の高い日でした。色々条件はあるのだろうとは思いますが、何が一番効くんでしょうか…。
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