ピント位置 セルを造るも 苦労して(令和TNK その8)


こんばんは。玄です。少し間が空きましたが、まだやってます。令和TNKのSkyWatcher スタークエストP130Nでの直焦点撮影チャレンジ。

現状の形。木製ミラーセルにミラーを貼りつけて固定し、前にシフトさせてピント位置を確保しています
令和TNK 木製のミラーセルを設置してみた

過去に、ピント位置が合わないので直焦点撮影ができないことや、主鏡の光軸調整は、セルの取り付け部分で調整するしかないことが判明しています。この辺を解決して、直焦点撮影をするためには、ミラーセルを手作りして、主鏡を前にシフトするのが比較的簡単ではないか、と踏んで改造を始めました。

しばらく更新できていなかったのは、まぁ、色々面倒だな、と思ってあまり進めていなかったのが正直なところです(^^;。あれこれ思惑をめぐらした後、結論として木製のミラーセルを作ってみたら、なんとかなりそうだったので前に進み始めました。

ということでミラーセルですが、かなり乱暴な作り方をしてみました。そもそも、付属のミラーセルは一般的な?鏡筒にかぶせるタイプですので、そのまま使ったのではミラーを奥に入れることはできません。ここはひとつ、ギガントと同様に、三角の板を使ってミラーセルにします。それなら、鏡筒に3か所穴をあけるだけで固定ができます。

令和TNK 木製でミラーセルを作るその1

素材としてはアルミニウム板を使うのが理想なのでしょうが、それだと固定用のネジ穴をあけてタップを立てるなど、結構面倒です。そもそもがTNK(て・ぬ・き)なので、そんなに複雑なことはしたくありません。あまり推奨できませんが、木製で行きます。使ったのは1x4の木材。これは丁度切れ端があったから使ったのですが、本来ならもう少し大きめの板を使った方が良さそうです。

まず、Wordで内径に相当するφ160mmの円を書き、その中に、セル用の正三角形を重ねます。これを印刷して、円と三角形に合わせられるようにして板を切り取ります。実際には円の大きさ分の板の幅が無かったので、正三角形からはちょっと違う形になっていますが、接続する頂点部分がしっかりしていればいいんです。いーかげん。

令和TNK 木製でミラーセルを作るその2

木製にしたのは、セルの固定に木ネジが使えるからです。これなら、何度も付け替えするのには向きませんが、タップを立てる必要も無く、簡単に取り着けられます。

三角形に切ったセルを鏡筒に差し込んでみて大きさを確認し、必要に応じて先端部をやすりで削り、適当な大きさに調整します。

次に、鏡筒に取り付けるために穴をあけます。ここだけは金属加工が必要になります。まずは既存の鏡の位置から50mm以上手前になるように位置を確認し、紙帯を使って1/3周ごとに印をつけて、ドライバードリルで穴をあけてみました。鏡筒端部からは60mmの位置、3か所にφ4の穴をあけます。多少光軸調整ができるようにするのと、バリ取りに棒やすりを使って穴を少し前後に広げてやっておきます。

令和TNK ミラーを前にシフトするために穴をあける

木製三角セルの頂点部分に印をつけて、鏡筒に通して、あけた穴の位置と合わせます。たいてい少しズレている(ずれているのはいい加減な加工をしている俺だけ?)ので、穴側から、鉛筆でネジを立てる位置に印をつけて、キリで少し穴あけをしておきます。この後、木ネジをねじ込めば固定できるわけです。

後は、この木製セル、というかただの三角の板に、どうやってミラーを固定するか、ですね。色々方法はあるかと思いますが、今回はシンプルに両面テープを使いました。ただ、そのままだとはがせなくなる可能性もあるので、一応、はがせるテープとして魔法テープを使ってみました。これはギガントのミラーを固定できないかな、と思ってamazonで買っておいたものですが、似たようなクリア両面テープは結構あります。板の方にしっかり付くのか、いざとなった時にはがせるのか、正直不安な面は結構ありますが、とにかくやって見ない事には始まりません。えいやっ、と貼り付けです。あ、そう言えば貼ったところの写真を撮り忘れてました。

令和TNK 木製のミラーセルにミラーを貼りつける

実際付けてみると、意外と強力に張り付いています。写真でははがし口用に紙を置いてたのですが、剥離シートをはがした時にこの紙をつけ忘れたので、もしかしたら二度とはがせないかもしれません…が、まぁ、使えればOKでしょう(ヲイ
念のため、落下防止にアセテートテープでサポート固定をしておいて、セルとしては完成とします。光軸調整システムはここには作り込みません。セルを鏡筒に固定する部分で調整します。

後はセルを鏡筒に木ネジで固定し、光軸を調整して完成です。木ネジを固定する位置を微妙に調整して主鏡光軸調整としますので、ネジの固定と調整代が微妙だと、ちょっと苦労します。

で、5cmほどミラーを前にシフトしたので、これで一眼レフカメラを取り付けてもピントが合うはずです。元々の接眼部には42mmのTネジがありますので、これにTリングを取り付けて、カメラを付けて月を撮影してみます。問題なくピントが合います…が、ドロチューブを3cmほど伸ばしたところでピントが出ています。ここまで延ばす必要性は少ないのですが…。

更に、アイピースで月を見てみます…んが!。ピントが合いません。orz…
ピント位置を鏡筒から50mmぐらい、と考えて、50mmほどミラーを前にする必要があると勝手に思っていたのですが、どうやらそれだと前にやり過ぎたようです。アイピースのピント位置を考えると、後30mmほどミラーを後ろにずらす必要がありそうです。ただ、そうすると今度は一眼レフを付けた時のピント位置がギリギリになります。この辺、結構シビアなピント調整になります。

令和TNK セルの位置をやり直して穴が増える…

2回目の穴あけで、結局30mmほど後ろにずらしました。鏡筒端部から言えば、29mmほどの位置に穴をあけ直しています。これで、アイピースのピントは、ちょっと足りないかたちとなりました。足りない部分は、アイピースの固定をちょっとだけ差し込みをゆるくして調整して、なんとかなります。ちなみに、写真の右上、変な線が鏡筒に入ってますが、穴あけ時にヘマをして、傷をつけてしまいました。難しい作業ではないとは言え、やはり、鉄板に穴をあけるのは少し面倒です(^^;

令和TNK ミラー3cmシフトで、直焦点でギリピントが来た

逆に、一眼レフのピント位置は、ドロチューブを3mmほど伸ばした位置でギリギリピントが来ました。これ以上位置を後ろにずらせるのは危険な気配です。こんなに調整がギリになるとは思っていませんでした。難しいな、こりゃ。

さて、これで直焦点撮影ができるようになります。いよいよ次はTNKの撮影に…とその前に、実はもう一つ問題が出てきました。

つづく…

本日のお買い物
・1x4板    ありもの
・φ4 15mm木ネジ 110円
・魔法テープ  ありもの
・電動ドライバドリル、鋸など… 工具類は価格に含まれません。
 必要な方はこの際、揃えてしまいましょう(^^;
 もしかしたら、タップ立てセットなんかあると便利かも…

 小計:110円  これまでは35,810円なので、合計35,920円となります。

※Tリングとカメラについては、また別途まとめて購入金額を検討します


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