光軸の 合わない理由は 接眼部 (令和TNK その9)


さて、ミラーセルを自作して、なんとか撮影できる体になったスタークエストP130Nですが、光軸の問題が実は残っていました。

というのも、接眼部のスケアリングのずれが、思っていたよりも大きいようなのです。これは、セルを自作して、斜鏡、主鏡とも光軸を合わせたことで、よりはっきりしてきました※1

令和TNK 接眼部のスケアリングが狂っている気配…
これ、ドロチューブを斜めから覗いたわけではなくて、ちゃんと正対してのぞき込んでいます。斜鏡サポートが明らかに変に見えますよね

具体的には…光軸を調整して、さてしっかり撮影を…と思ってドロチューブからミラーを見たのですが、なんか変です。どう見ても変です。本来なら、斜鏡サポートの3本のステーが、均等な位置に見えるはずなんですが、ものすごくずれて見えるんですね。この辺、斜鏡や主鏡を調整して光軸を合わせても、きちんとした位置にはなりません。

考えられるのは、接眼部のスケアリングがずれているという事です。というか、こんなにずれていると、スケアリングとか言うレベルではないですね(^^;。もう取り付け精度というか、部品の精度レベルでどーなのよ、という気がします。まぁ、接眼部もプラ製なので、この辺が部品精度の限界なのかもしれません。

令和TNK 接眼部の介リング調整のためPET入れる

これを調整するためには、接眼部の取り付けをなんとかしなければなりません。この取り付け部は3本のボルト・ナットで締められていますがそれを緩めて、少しずらしてみると、確かに光軸の中心が斜鏡の中心になりそうな気配はします。

後はスケアリング調整用に…何か適当な厚みのプラ板を挟めば良いのですが、そんなものは手近に…おお、困ったときのPETボトル。いつものこれを使うことにします。1.5Lのペットボトルをはさみで切って、いくつか重ねてスケアリング調整用に鏡筒と接眼部の間に挟み込みます。

令和TNK 接眼部のスケアリングをむりやり調整した後

ボルトを緩める緩め代の関係もあり、スケアリング調整は完全にできたわけではありませんが、そこそこ、それっぽいレベルにはなりました。これでネジを締めこんで、同時にPET板がずれないようにアセテートテープで固定しておきます。とりあえずはこれで光軸調整は終了としました。ふうううぅぅ。

改めて、調整後に月面を見てみました。10mmのアイピースを付けて拡大してみても、以前見た光軸があっていない、あの、いや~な感じの見え方(どこにもピントが来ないイメージ)は無くなって、すっきりと見えます(って、これ、前にも書いたような…)。今回は周辺部を見ても、位置によってピントが変わるような変なイメージはありません。これなら、撮影しても変な形にはならない…とは思います。

さて、鏡筒側のあれこれは、これで当面進めることにします。(本当は、レデューサーコマコレを試してみたいのですが、それは撮影が確認できてからにします…)

次は、赤道儀側の確認です。何度か月面観察と蚊をしているのですが、とにかく追尾が安定しないんですね。モーターの精度というよりは、ウォームギア側の問題のような気がします。この辺、もう少し確認&調整が必要かもしれません。令和のTNK。安価に進めるためには、思ってたよりもハードルが高そうです…。もうどこかで諦めて、もうちょっとしっかりした赤道儀とかを買った方が早いかな…(^^;;

※1 というか、最初からちゃんと見ればわかる話ではあるんのですが…

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コメント

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こんにちは、先日スタークエスト P130Nを購入しました。
軽くてベランダの出し入れが楽なのはいいのですが、振動がなかなか収束しないですね。

玄さんの使いこなし方を楽しみにしてます。

Re: タイトルなし

茶米 玄
名無しさんどうも~。
P130N、購入してしまったんですね…。ご愁傷様です(^^;

軽くて扱いやすいことと、振動はどうしてもつながりやすいのですが、低倍率で見るとか、各所増し締めしてみるとかで、逃げるしかないかなぁ。

いよいよ赤道儀にも手を入れようかと思ってるんですが、いかんせん時間が無いので、年末ぐらいまでかけてじっくりやります…
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