ギガントの 実力出るのか? さあ、さあ .ser!


こんばんは。玄です。
これまで、自分の持っている機材で惑星をがんばって撮影してきていますが、最大口径のギガント(Orion 30cmF4カーボン)を持ってしても、いまひとつしっくりこない、というか、他の方々の結果を見ていると20cmに負けているような絵しか得られていない気がしてます。直近だとykwkさんがC8をゲットして、素晴らしい結果を上げてたりします。ここでは.serファイルが凄いことになっているようなんですが、この結果が得られているのは、多分.serのせいだけではない…と思ってます。ykwkさん、勝手に引っ張り出してすみません(^^;

この辺、持っている機材が短焦点系だったり、自宅のシーイングがいまひとつだったりと、色んな要素があるとは思いますが、まだ実力が発揮できていない気がします。もうちょっとがんばってみなきゃ、と思ってパラメータを見直して試してみました。

まず問題なのは、SharpCapでの画像の保存方法です。これまで、AVIだと後処理が面倒そうだし、ファイルサイズもやたら大きくなるので、もっと手軽に…と8bitx3のjpeg保存としていました。これ、太陽や月面と言った比較的解像度を大きく撮れる場合ならそこそこ実力を発揮できるようですが、惑星の様に小さい対象だと、jpegノイズが出たりと、必ずしも光学系の実力を反映できないようです。カメラの実力も含めて、しっかり反映するためには.serファイルで保管するのが良いようです。

.serファイルの場合、無圧縮になる?というのもあって、スタックしてそこそこの結果が得られたらオリジナルファイルを消してしまわないと次に進めなくなりかねません。その辺がネックでしたが、よりよい絵を得るためにはそうも言ってられません。このさいなので、.jpgファイルとどれぐらい違うか、試してみました。

機会がやってきたのは11月3日。元々、この日は撮影するつもりは無かったのですが、どうやら大赤斑が見えているのが夕方だけ、というのが判明したので、これは撮影せねば!と思った次第です。

ちなみに、この大赤斑が見える時間帯がいつになるのか、簡単に知る方法は無いか探していたら、スマホの「SkySafari」にたどり着きました。これ、無料バージョンでも木星を強拡大して、中心に持ってきて、時間を進めれば、大赤斑のだいたいの位置が出るようです。そこそこ正確みたいなので、これで簡単に調べられるようになりました。

さて、大赤斑が見えるというのが判明したのが17時半頃。この日、18時からは別途予定があったので、機材を展開して撮影できる時間は30分もありません。片付けはとにかく、撮影はかなり厳しいかなと思ったんですが…この日を逃すと木星が撮影できるのはいつになるか…しかも西に低くなればシーイングが悪くなるので、この日を逃したら大赤斑を取れるのは来年になるかも…とがんばって展開してみました。

星見台にはピラーを設置したままにしてあるので、EM-200を引っ張り出してきてウェイトをセットし、ギガントを機材部屋からえんやこらと運んできてセット、電源やコントローラー、カメラ、PCを接続して…と、撮影できるようになるまで15分ほどでなんとかたどり着きました。ミラーの温度順応とかの問題はあるかもしれませんが、とにかく撮影できることが大事だ!と、撮影開始です。可能なら金星や土星も撮ろうかと思ったのですが、既に西の空には雲が湧いてきていたのでその辺はあきらめました。

まずは普段撮影しない.serファイルで5千枚を撮影します。しっかり撮っている人は万単位で撮影しているのですが、それはまた次の機会という事にしましょう。普段はjpegで500枚~1000枚程度なので、5千枚でも私としては十分多枚数です。

シーイングはベストではありませんが、大赤斑もしっかり見えていてそこそこの状況です。これなら比較してもいいでしょう。続いてjpegで撮影します。こちらは普段と同じ500枚。こんなもんでどうだ!?.serファイルはこれまでの不満を解消してくれるのか?ギガントの実力は発揮されるのか?どうだ?さあ、さあ!?.ser!!

ということで、結果を比較しましょう。撮影条件の基本は同じです。延長光学はアストロフィジックスのアドバンスト・コンバーチブル・バローです。
ZWO ASI183MC Orion CarbonSTD300mm+AP2ADVCB(多分3,000mmぐらい 50msec Gain91)
タカハシ EM-200赤道儀 Autostakkert!3でstack+Registax6で強調

.serファイル5,000枚スタック 11月3日の木星 2021年11月
JPEG500枚スタック 11月3日の木星 2021年11月

上が.serファイル5千枚、下が.jpgファイル500枚で、それぞれ40%スタックです。

…どうでしょう?.serファイルの効果はしっかりとあります。解像度も異なるのですが、色の出方がかなり違うイメージです。やはり8bitの色範囲では限界がありそうです。更に、同様に強調するとjpegでは圧縮のブロックノイズの影響が出始めています。これだけ違うのなら.serファイルでしっかり撮ってやらなきゃ、とも思いますし、逆にこれぐらいの差で、500枚でここまで撮れるのであれば、jpegでももうちょっと枚数増やせば滑らかにはなるんじゃないか?と余計なけちけち根性も頭をもたげてきたりもします(^^;。実際、500枚で20MBぐらい。2000枚でも80MB、同じ5000枚でも200MBで済むわけです。jpegで撮影しておくと、後で動画的な確認も早いんで…いかんいかん。
ちなみに、.serファイルだと、5,000枚で7.7GB。ざっくり40倍ぐらいのファイルサイズでしょうか…。そのまま保管するのは無理ですが、どのみちスタックしてしまえば、保管する意味はほとんど無いんですよね。

星見台から木星を望む 2021年11月3日

さて、.serファイルの結果を見ても、絶対的な解像度や出来具合を見ると、まだもう一歩という気はします。それでも、大赤斑が出ている時を狙えて、周辺に白斑なんかも見えていることを考慮すると、これまで撮影した木星の中では、かなりいい出来の1枚になったのは間違いありません。.serファイル、もっと活用してやらねば、いや、ギガントももっと活用してやらねば、というところでしょうか。

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