CMOSで アクロマートでも 撮れるかと (SE120によるM42、M46)


こんばんは。玄です。モノクロCMOS冷却カメラを手に入れたので、あぷらなーとさんではないのですが、ちょっと邪悪なことも考えてしまいました。結果だけを言えば、成功はしていません。

狙ったのは、アクロマートのSE120を使って、モノクロCMOSカメラのRGBをそれぞれ撮れば、シャープなRGBが得られてアポクロマート並みの結果が得られるのでは?と勝手に思ったことです。実際には、RGBのそれぞれのフィルターの透過範囲が広いため、星像、特に青の星像は改善されていません。もう少し工夫が必要になりそうです。

スマホアプリで強強調 M42 2022年1月
撮影結果をスマホの無料画像処理アプリ Snapseedに入れて「HDR風」の味付けをしたもの。M42のために作られているんじゃないかというようなこのフィルター、それはもうハデハデになって、色んなところが破綻していますが、インパクトは抜群な気がします。

冷却CMOSカメラのASI1600MM Coolについては、ASI Airを使った撮影ルーチンについて少しずつ進められるようになってきたので、今回は安価な大口径アクロマート、SE120を使ってみました。ただ、そのまま使ったのでは色収差が出るはずなので、CBPフィルターを入れてのチャレンジです。Bフィルターと、CBPのCの部分がうまく重なってくれないかな…という魂胆でした。後からフィルターの特性を比較してみると、Bフィルターの特性が結構広いので、C部分だけをピックアップすることはできず、結局青にじみが盛大に残ったままになってしまいました。失敗です。

そのままでは面白くないので、ステライメージ9の青ハロ除去を目いっぱいかけて、青ハロを覗いてみました。これならなんとかみられるM42になっているかと思います。最初のインパクト大の写真は、このjpegをスマホに持って行って、snapseedで加工したものです。

SE120 アクロマートで撮影したM42 2022年1月
ZWO ASI1600MMCool Kenko SE120+x0.8レデューサー サイトロンCBPフィルター(480mF4.0 RGB120sec×10×3 Gain0 総露出60分)
タカハシ EM200赤道儀 200mmF4+ASI120MMmini+ASI Airでオートガイド ステライメージ9+PaintShopProで処理

まだカラーバランスがいまひとつですが、ランニングマンの辺りを含めて細かいところを見てみると、安価なアクロマートでここまで表現できれば、自分としては合格です。ただ、以前のロードスター(&バモス)のM42にも近いかも。あっちは8分という短時間撮影で処理しているので、1時間も撮っているこっちはもっと表現したくなるところです…。

ちなみに、青ハロ除去前だと、こんな感じです。カラーカメラほどではないのですが、青ハロが盛大に出てしまっています。この辺、フィルターワークをうまくやれば、もうちょっと何とかなるのかもしれませんが、当面はここまでです。
SE120 アクロマートで撮影したM42 青ハロ除去前2022年1月

Bを撮影した時点で「ああ、これはアカン…」となったので、次を撮る意欲も無かったのですが、せっかくなので何か星団でも…と、M46に目を付けました。これだと輝星が無いからか、青ハロも目立たず比較的「いいじゃん」な結果が得られました。輝星が無いエリアなら、このハイスピード480mmF4.0も結構いい仕事してくれそうな気がします。CBPフィルターの効果も、多分あるのだと思います(多分…)

SE120 アクロマートで撮影した M46 2022年1月

そもそも、ドナルド君(SE120)を引っ張り出してきたのは、今のBORGだとF6と少し暗いため、どうも淡い星雲の表現がいまひとつだな、というイメージからです。本当なら明るいレンズのプロミナーとかを使いたいのですが、ガイド鏡を設置するスペースがないため、こんな無理な?(楽しい?)ことをやってたりします。次は、プロミナーのマウントにガイド鏡を設置するのが先かなぁ。

SE120 で西空を狙う 2022年1月
ドナルド君で西に傾いてきた被写体を追うの図

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