玄の館 ブログの部屋
この冬の 基準となる絵の オリオンの
2022
/
02
/
03
天体写真
こんばんは。玄です。相変わらず宅撮りでオリオン大星雲ことM42を撮影していますが、こいつの撮れ具合で、うまく行ったかそうでないか、なーんとなく分かるので基準被写体的なところがあるんですよね。まぁ、他にパッと撮れる被写体が思いついていないだけですが(^^;
Canon KissX9i(HKIR) KASAI GS200RC+x0.8レデューサー(1300mmF6.4 120secx19 ISO 800)タカハシ EM200赤道儀 75mmF2.8+ASI120MMmini+ラズパイPHD2でオートガイド ステライメージ9+PaintShopPro+SnapSeed(スマホ)で処理
前回同様に、SnapseedのHDR処理を使って
仕上げてみました。これ、結構便利です。
前回はかなり強調処理したものをSnapseedで更に処理したので、マッハバンドの嵐になってしまったのですが、今回は比較的おとなしい状態で、素性の良い40分露出のものを使ったので、割といい感じに仕上がりました。いやもう、このSnapseedのWindows版とか無いのかな…。ちなみに、普通にPSPで処理したものは以下…。うん、普通だな…。
さて、今回無難なM42にしたもう一つの理由は、被写体選びにあまり時間をかけられなかったというのもあります。そもそも第一の目的はリチャード君、GS-200RCの光軸合わせでした。
前回、BORG125F2.8EDの時
に、CMOSカメラと星を使った光軸合わせを行ったところ、そこそこ行けるということが分かったので、それを応用してみようと思いました。
応用と言っても、単純にピンボケした星像をSharpCapで見て、光軸調整をあれこれ試してみる、というだけですが、
元々
観望会とかで少し大きめの口径が使いたい、と導入したリチャード君
なので、光軸を精密に合わせるとかしてこなかったんですね。年に1回ほど、副鏡の光軸合わせをすることも…あるかな?ぐらいで済ませてきてました。でも、主鏡側は全然いじっていなかったので、本当にきちんとあっているかどうかは甚だ不安、不満であったりもしました。
光軸合わせをしておかねば、と思っていた背景のもう一つは、惑星撮影です。そもそもF8のリッチークレチアンは惑星向けではないとは思うのですが、比較的手軽な20cm反射なので、自宅での撮影時はこいつも使ってみたい…と思っていました。が、実際に使ってみるといまひとつの結果になってしまうんです。原因の一つが光軸の問題ではないかと思っていました。
前置きが長くなりました。とにかくいつもの星見台に引っ張り出してASI183MCを接続。リゲルを入れてピントをボカした上でSharpCapのレチクルボタンを押して表示してみました。センターを合わせるのにちょっと苦労しましたが、やはりきちんとした同心円にはなっていないようで、調整が必要そうです。
で、ここに来てハタと悩みが…。副鏡、主鏡、どっちを調整すればいいんだ?(^^;
普段からいーかげんに行動しているからこうなるんですが、まぁいい。こんなものはとにかくやって見ればわかるもんだ。とりあえず副鏡の調整ネジをてきとーに回して動かしてみました。調整するたびに星像はあっちにいったりこっちに来たりするんですが、副鏡の影になる同心円の内側の影は、ほとんど形が変わらりません。むむぅ、これではなさそうです。
となると、この調整は主鏡側か。これまでこちら側は触ったことが無いのでちょうどいいだろう(たまたま…)
主鏡側の調整は、接眼部の付け根にある2本セットの3か所のネジで行います。どちらが押しネジ引きネジなのかは分かっていないのですが、こういうのはイメージとして細い側が固定ネジ、太い側が調整ネジ…だと思う。細い側を少し緩めつつ、太い側を少し回して調整してみます。むむ、何やら内側の影の偏りが強くなりました。こっちぢゃない。でも、これを調整すれば行けそうなことは分かりました。
やはり星像があっちに行ったりこっちに来たりしているんですが、どの調整ネジをどちらに回せば同心円の内側がどっちに偏る、というのがだいたい分かれば、後は微調整になります。ほとんど同心円がきちんとしたところがこれです。
もう少し調整できるかもしれませんが、これ以上調整しても精度が出そうにないので、今日はここまでとしました。後でコリメーションアイピースで副鏡も合わせ直しが必要になるでしょうが、とりあえずこれで終了として、テスト撮影にM42を撮影しました、というわけです。
他の方のGS-200RCの調整を見ていると、この主鏡側の光軸調整は、接眼部も含めて丸ごと動かしているだけなので、最終的には接眼部を交換して、そのスケアリングの調整も必要になるとのことなんですが、今のところそこまでするつもりは無いので、もうこれでいいことにします。
撮影時にはカメラをKissX9i(HKIR)に取り換えて、赤道儀は極軸を完全には合わせられてないのでオートガイドが必要になります。せっかくなので、久々にラズパイ4を引っ張り出してラズパイ上のPHD2できちんとガイドできるか試してみました。本来、この焦点距離(1,300mm)なら200mmのガイド鏡を持ってくるべきなんでしょうが、リチャード君用に合わせてなかったので、とりあえずの75mmレンズ+ASI120miniでごそごそ。
PHD2だと、これまでキャリブレーションに10分前後かかっていて、「だりぃなぁ」と思っていたのですが、今回は色々いじってみました。調整代はあったようで。詳細のキャリブレーションステップのドット数を目いっぱい縮めて、ステップ数も最小の7にして、赤道儀のスピードもHighのままやったら(良い子はちゃんとスタンダートスピードにしましょう…)、キャリブレーションが1分ほどで終了した。なんだ。できるじゃん(精度はしらん)
ガイドグラフを見ていると、±3秒ぐらいは暴れているようなんですが、そもそもシンチレーションも大きいはずなので、とりあえずガイドさえできればいーや、と決行しました。結果は、まぁこんなもんでしょう。ノーフィルターで住宅街の明るいエリアでの撮影で、ここまで出せればOKとします。ISO800なんで、結構強調してもノイズがあんまし出てこないのはいいですね。
とにかく、光軸合わせとオートガイドがきちんと?行けたみたいなので、今回のテストは大成功ということにしておきます。
あと、面白かったのは副鏡をいじった時でしょうか。フードの中に手を入れて副鏡を調整しようとしたら、手の熱で対流が発生して、写しているボカした恒星像の中にゆらぎが「ユラユラッ」ってな感じで出てきます。いやこれ、見てて面白かったんですよ。筒内の気流の変化をダイレクトに見られるってのも面白いですな。反射筒に熱源はNGだよ、ってのも良く分かりました。
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コメント
UTO
光軸調整お疲れ様です。
実際の星を見て、副鏡は調整したことはありますが、主鏡ということもあるんですね。
自分だと迷宮入りしてしまいそう・・。
僕もVISACを調整せねば、、と思っているのですが、使い所がなかなか無くって。
撮影ではOrionが見事にカバーしてしまうし。観望会で、とも思っているのですが、そもそもヨシカワヘリコイド仕様なので、それも地味に難しかったりして悩んでます。
軽くていい望遠鏡なんだけどなぁ・・。
SE赤道儀にも載るので、なんとか観望会用に準備しようとは思うんですけどね。さて、どうやろうかな。。
2022/02/06
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VISACは…
玄
UTOさんどうも~。
今回は実際の星像でどこまでできるか、全く分からなかったのですが、副鏡の調整ネジを動かしても変わらなかったのは意外で、主鏡側が調整できたのはラッキーでした。
昨日、センタリングアイピースを使って副鏡の調整もしたのですが、ほぼ合ってる感じでした。これで行ける…はず…。
VISACは、どうやら光軸調整は超絶難しいようです。
http://hoshizolove.blog.jp/archives/44930808.html
こちらのsamさんと、銀命堂さんとのコメントのやりとりが非常に参考になりそうです。
見た目の光軸は合わせられても、バックフォーカスを正確に出すには、主鏡・副鏡間の距離を0.5mm以下の精度で…(^^;
どっちにしても、観望会で20cmクラスのカセグレン系は使いやすいんですよね。VISACも眼視ならそこそこで行けるのかなー?
2022/02/06
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実際の星を見て、副鏡は調整したことはありますが、主鏡ということもあるんですね。
自分だと迷宮入りしてしまいそう・・。
僕もVISACを調整せねば、、と思っているのですが、使い所がなかなか無くって。
撮影ではOrionが見事にカバーしてしまうし。観望会で、とも思っているのですが、そもそもヨシカワヘリコイド仕様なので、それも地味に難しかったりして悩んでます。
軽くていい望遠鏡なんだけどなぁ・・。
SE赤道儀にも載るので、なんとか観望会用に準備しようとは思うんですけどね。さて、どうやろうかな。。
2022/02/06 URL 編集
VISACは…
今回は実際の星像でどこまでできるか、全く分からなかったのですが、副鏡の調整ネジを動かしても変わらなかったのは意外で、主鏡側が調整できたのはラッキーでした。
昨日、センタリングアイピースを使って副鏡の調整もしたのですが、ほぼ合ってる感じでした。これで行ける…はず…。
VISACは、どうやら光軸調整は超絶難しいようです。
http://hoshizolove.blog.jp/archives/44930808.html
こちらのsamさんと、銀命堂さんとのコメントのやりとりが非常に参考になりそうです。
見た目の光軸は合わせられても、バックフォーカスを正確に出すには、主鏡・副鏡間の距離を0.5mm以下の精度で…(^^;
どっちにしても、観望会で20cmクラスのカセグレン系は使いやすいんですよね。VISACも眼視ならそこそこで行けるのかなー?
2022/02/06 URL 編集