玄の館 ブログの部屋
レデューサー 決して慌てる ことなかれ (BORG107FLに7872レデューサー)
2022
/
02
/
13
機材
はいすみません。慌ててしまいました(^^;
普段、屈折のガイド撮影がしたいときは
光圀さんことBORG107FL
を使っています。フラットナー込みで648mm、F6.0のこの筒は、素直でクリアな画像を提供してくれるのでいいのですが、もう少し明るくしたいよなぁ、とも思っていました。
ただ、明るくするのなら
プロミナー指令(PROMINAR 500mmF5.6→TX07
で350mmF4.0)があります。こいつは口径で言えば90mm相当で、光圀さんよりやや小さいとは言え、焦点距離的には350mmF4.0であれば大きい対象団もだいたいカバーしてくれます。光圀さんにレデューサーを入れるより、これをガイド撮影できるようにする方が先だよな、ということもあって、BORGのレデューサー関連は封印してたんですね。まぁ、どっちみち107FL専用のレデューサー、
EDレデューサー0.7xDGDG【7770】
は定価25万円と、ちょっと躊躇する価格になっています。買うのなら(推奨ではないけど)
90FL用のレデューサー、0.72xDGQ【7872】
だと考えてました。
今回購入したのは2月の値上がりになる直前。7872が60,907円(税込み)でした。今は72,930円に値上がりしています。フィルターBOXnも欲しかったので同時に注文。こちらは8,171円でした。
で、以前CP+でBORGの方に質問した時は、107FLでも使えますよ、ということのみ。実際、中川さんのブログとかでも、時折107FL+7872の作例が上がっていました。しかし、意外と使っている人や、情報がありません。若干の不安を残しながらの購入です。ちなみに、私が使っている光圀さんは、
BORG107天体鏡筒セットCR【6207】
です。
普段は、これにM57回転装置DX【7352】とフラットナー1.08+カメラマウントを使って焦点距離648mmで撮影しています。これを、レデューサー0.72にすれば、焦点距離432mm、F4.0になります。F4で400mm超えなので、そこそこ使いでのある鏡筒にはなるはずです。
ただ、先のプロミナー指令の350mmとかぶりやすいのでこれまでは封印してきましたが、ここにきて2月よりBORG製品が値上がりするということで、思い切って買ってしまいました。少し納期があって、この3連休でようやく到着したという事です。
さっそく取り付けてみます。71FLと90FLに取り付ける時でレデューサーのバックフォーカスが変更になるみたいで、90FLの時はスペーサーリングを外す様に指定があります。回転装置内にはめ込むようにして装着し、回転装置側の57mm径の接続で鏡筒に取り付けます。さっそくM45、すばるに向けてピントを…ピントを…ピントが出ません(^^;
ちょっと文章の組み合わせとは異なりますが、レデューサーに回転装置とフィルターBOXnを付けると、こんな感じになります。鏡筒への接続部より後ろがそれなりにあるので、このままだとピントが合いません。
まぁ、レデューサーなのでフォーカス位置が縮める側になるのですが、接続状況を確認してみると、普段フラットナーを接続している時はつけっぱなしにしている2インチホルダーSを付けたままでした。
これを外せばピントが出ました。おお、これで行けるじゃん、と撮影をしてみたのですがどうも変です。ピントを合わせるために拡大表示をすると、それだけで星像が歪んでいるように見えます。実際撮影してみると、周辺部の星像がガタガタです。なぬー?
Canon KissX9(HKIR) BORG 107FL+x0.72レデューサー(432mm F4.0 120secx8 ISO 400)CBPフィルター
タカハシ EM-200赤道儀 75mmF2.8+ASI120MM-mini+PHD2でオートガイド YIMGでstack+PaintShopProとIrfanViewで調整
左上を拡大してみると、星像がのびのび―
いくら107FL対応ではないとはいえ、これは酷すぎます。なんでやー?と良く確認してみると、スペーサーを外しすぎてました。レデューサーのバックフォーカスを調整するスペーサーは2つあって、一つは90FL用に縮める「スペーサーS」もう一つは、フィルターBOXnを外に付けるための「スペーサーL」です。この辺、気が付かずに両方外してしまっていて、かつフィルターBOXnを付けずに撮影してたのでバックフォーカスが短すぎて星像が乱れていたのです。いかんいかん。
改めてフィルターBOXnを付けて撮影にチャレンジします。が、ピントが合いません(またかよ)。もうちょっと短くする必要があります。もはやこれまでか、と思ったのですが、考えてみたら、フィルターBOXnを外せば、その分レデューサーを前に出せる形になるので、筒外焦点を1.5cmほど縮められます。レデューサー内にもフィルターは付けられるので、とりあえずはフィルターBOXnを外して、スペーサーLを付けて対応します。これでどうだ…まだピント合いません(絶望
く、くくく。これはもうダメなのか?でも、作例を出してる人もいるので、なんらかの方法はあるはず。もうあと1~2センチ縮められれば…と筒を眺めます…あと一つ縮められるところがありました。
回転装置DX
です。この光路長が13mmあります。これを外してしまうと、ねじ込みシステムのBORGは画角回転がまともにできなくなりますが、とにかく今はピントを出すことが先決です。これを外して、レデューサーを鏡筒にほぼ直付け…
今度はピントが出ました。これで撮影したのが以下になります。既にすばるは西に傾き、条件が良くありません…
ここでようやく撮影風景を撮る余裕が出てきました。ここまでは本当にバタバタしてたんですよね…
月が大きいので空がかなり明るくなっています。
今回はとにかく撮影することが先決でしたので、南北を合わせられてません。なのでちょっと傾いた画像になっています。また、バーチノフマスク等を使わず、赤ハロっぽいのが出ないように調整したためか、ピントを少し外してしまっています。周辺部を見ると、確かに先ほどの「みょーん」と伸びた星像ではなくなりましたが、必ずしも良好な画像ではない感じが…むむぅ…。これはやってしまったか?
バックフォーカスを合わせたはずの状態でのM45。撮影条件は同じだが、西に傾いているのでちょっと明るい…
同じく左上の周辺像。ピントが合ってなかったのでボケボケになってしまっている…
角度については、鏡筒バンドを緩めれば角度調整そのものはできます。ただ、これだとちょっと使いにくいんですよね。便利な回転装置をなんとか使いたいと思いますが、そのためには鏡筒をもうちょっと短くしなければピントが出ません。
後は方法として、このレデューサーレンズが2インチスリーブに入る大きさなので、カメラ側の接続を2インチスリーブにして、そこに48mmカメラマウントを取り付けることができれば、(バックフォーカスの調整は必要ですが)かなり光路長を短くできるので、色々融通が利きそうなんですが…
しかあし、仕様を見てみると、どうやらこの接続(スペーサー部)は誤用を防ぐため、独自のネジになっているようです
。スペーサーのネジがM45P0.5オスメ
ス、となっています。M45P0.5オス-M48P0.75オスの変換リングがあれば融通の利くシステムになりそうですが、M45、しかもP0.5等というBORGしか使っていないような特殊ネジだと、普通は手が出ません…。
とりあえずピントが出ることは分かったので、もう少しピント位置をしっかりした状態で撮影できるようにするのと、構図変更は鏡筒バンドを緩めて鏡筒回転で対応すればなんとかなります、が、ちょっと使いにくいので何らかの形で光路を縮めることも考えたいと思います。持ってるセットの鏡筒部分は120mmのカーボン筒なんですが、これをラックピニオン接眼部に付けるためにφ80の25mm筒が間にあります。これを外せればいいのですが、カーボン筒には何故か77.6P0.75ではなくて、M75P1.25になっていて(金属ではないので強度面からこうなっているのかな?)そのままラックピニオンに接続することはできず、現状ではここも縮めることができません。
φ80鏡筒のL100か、L135を買えばなんとかなりそうな気はしますが…いやまさに、BORG沼な気配が漂ってきました(涙
せっかく買ったレデューサーなので、使いやすい方法を探っていきたいとは思います。
関連記事
新カメラ 撮れて喜ぶ 春日和 (OM-1)
レデューサー 決して慌てる ことなかれ (BORG107FLに7872レデューサー)
超明るい 筒の写りの 難しさ (BORG 125F2.8ED)
コメント
名前
タイトル
メールアドレス
URL
本文
パスワード
非公開コメント
管理者にだけ表示を許可する
前の記事を読む
十一夜 月の向こうに あるものは
次の記事を読む
真冬でも 黄色に咲く花 強い花
コメント