この不調 乗せ換えた筒の せいなのか? (M17)


強風に負けて筒を乗せ換えたみぞかさん(AXJ)ですが、一つ目の対象、M83は無事に露出が終了しました。オートガイドも比較的安定していて、さすがはAXJ、というところでした。M83の露出が終了するころには天の川も上がって来てます。やはり天の川が上がってくると自然とワクワクしてきますよね。ね。よし、赤いの行きますか!

ということで、M17結果です。枚数が中途半端なのは以下に理由が…

なんとか撮れたM17 2022年5月
Canon KissX9i BORG 107FL+マルチフラットナー(648mm F6.0 240secx11 ISO 1600)
Vixen AXJ赤道儀SSAGラズパイPHD2でオートガイド ステライメージ9+PaintShopProとIrfanViewで調整

M8は先日の富士で一応撮影したので、天の川の赤いのと言えば、M16,M17です。どちらにしようかと迷いましたが、今回はとりあえずM17から行きます。StarBookTENで検索して、GoTo!。みぞかさんは快調に動いてM17を導入しました。

が、ここからが変です。導入した後、少し調整しようと赤緯方向に動かそうとすると、動きません。おや?と思ってもう一度動かすとちょっと行きすぎます。液晶画面を見ていると、動かないときは「Free」と表示が出て動かなくなってしまっているようです。そういえば、以前にもこんな症状が出たことがありました。原因は分かりませんが、時折こんな症状が出て手動調整ができなくなることがあります。

とりあえず、構図はそこそこ定まったので、オートガイドをかけて撮影しようとします…が、もう乱調しまくりです。赤経方向はなんとかなるんですが、赤緯方向は修正がかかろうとすると例の「Free」が出て止まり、次の修正時に「ごそっ」と動くので、完全に行ったり来たりの超ハンチング状態です。撮影結果を見ても…いやこれ、オートガイドしちゃダメっしょ、…という状況。

ネットでこのStarBookTENとFreeをキーワードに検索しても、それっぽいものは出てきません。何かが悪さをしているんでしょうが、後は考えられるのは…エンコーダーでしょうか。エンコーダーの角度によっては、なにかトビトビの情報になってうまく動かないのかもしれません。ならば、エンコーダーを無効にすれば収まるはずです。が、運用中のメニューの中にはありません。これは一度、電源を切るしかなさそうです。

…一回ホームポジションに戻して電源を入れ直し、エンコーダーを無効にした上でアライメント、そしてM17に向けます。今度は特に問題なく動きます。オートガイドをかけても特に問題は無さそうで、安定しています。ようやく露出開始!。なんだかんだと、これで1時間ほどロスをしてしまいました。天の川が上がってきてから薄明まではあまり時間がありませんので、この1時間はキツイ…。

さて、オートガイドも安定したのが分かりましたので、後はのんびり行きます。スカイメモSに乗せたOM-1のバッテリーを気にしたり、星景撮影をしたりと、ゆるゆると過ごしていました。4分を合計16枚撮影した所で終了して、M16に切り替えます。丁度子午線を超えたところで、M16に向けると反転しました。とりあえずはこれで一安心です。

…が、家に帰って処理を始めてから愕然としました。露出8枚目辺りからガイドが悪くなり、その後7枚ぐらいはガイドがうまく行ってないのです!?。なんでー!?

M17何故か流れた状態 2022年5月
ガイドが悪い状態のM17。これでも先の「Free」の状態よりはよほどマシなんですが、これだけズレるとさすがに使えません…

チェックしていた時はオートガイドに不審な点は無かったし、例のFreeの問題なら、もっとひどくズレるはずです。風の影響も考えられますが、本当に風ならもっとブレブレになるはずで、赤経方向だけがなーんとなく伸びた今回のような状況にはならないはずです。おかしい。何が…

考えても原因は分かりません。何かヒントになるものが無いか、と、撮影中に取った星景写真をもう一度確認してみます。何か不審なものが…あ!

ゆるゆると天の川を見上げている間に… 2022年5月
Canon PowerShotG5XmkII CanonZoom 8.8-44mmF1.8-2.8(8.8mm F1.8 16sec ISO 1600)
SnapSeedでHDR風処理

M17はほぼ南中していたので、赤道儀は反転直前まで傾いた状況でした。赤道儀の左側から出ているコードの内、電源コードは余裕がある状態ですが、StarBookTENと接続しているケーブルは三脚をぐるっと回ってほぼ「ピン」と張った状態になっています(先の→部分参照)。

おまえかー!


…いや、まぁ、こんな風になってしまったのは自分のせいなんですが…いずれにしても、原因はここいらへんにありそうです。ガイドのズレ方や、途中で元に戻っていることなんかを考えると、このコントロールケーブルが半分引っかかって悪さをしていたと考えるのが一般的でしょう。うーん、注意していたつもりだったんですが…反省。

このM17、実は画像処理でも結構迷走していて、最初にてきとーに処理したらコントラストが強すぎて、更にカラーバランスも悪くてトホホな結果に…。何度か処理しなおしてなんとか今の状況に持ってきてるのですが、それでももう一歩、なんだかなぁ、な気がしてます。フラットをしっかり取れればまたちょっと違うのかもしれませんが、何か、まだ重要なことを見落としているのかもしれません。

TNKを卒業してじっくり撮影するようにしたのはいいのですが、その分悩むことは増えた感じです。まぁ、これが面白いと言えばそうなんですがね(^^;

この後、M16を撮影していますが、直後に薄明攻撃にしてやられました。やはりあの1時間はキツかった…(涙。
M16の結果は、また後ほど~。

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コメント

マルさん
おはようございます。
遠征先でのガイド不調はメゲますよね。今回はケーブルが絡んでしまったことが原因ということで宜しいのでしょうか。
自分も、かつてEM200でケーブルを絡ませてコネクターを痛めたことがあります。未だに長ったらしいケーブルを何本もぶら下げたスタイルですので:
ASIAirに切り替えてスッキリさせたい気持ちはあるのですが、Wifiを今一つ信用できなくて踏み切れません(^^;

Re: タイトルなし

茶米 玄
マルさんどうも~。
ええそうなんです。まぁ、ケーブルが絡んだというか、三脚にちょっと引っかかっていた、という感じの様です。
正確には確認できていないのですが、他に不調になりそうな要素が無いので、恐らく間違いないと思います。

スターブックTENもそんなに重いものでもないですし、ケーブル長も十分あるので、ちょっとだけ気を付ければ問題ないはずなんですよね。これまでオートガイドでの長時間撮影をしてこなかったこともあるのですが、そろそろケーブルのまとめ方は気を付けなければならないとは思ってます。

ASI Air。よさげですよね。WiFiに関しては、一度設定してしまえば、途切れても動いてくれるし、再接続すれば良いので、なんとかなりそうな気配はしてます。冷却CMOSを使うようになったら、多分ASI Airで行くようになると思ってます。
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