揺れながら 東の空には 春の気配 (M97)


こんばんは。玄です。
11月末の遠征で、ギガントで撮影できた最後の対象、M97フクロウ星雲です。撮影できた、と言ってもこの日は明け方に向けて次第に風が強くなってきていて、最終的に星像がブレブレになってしまったので途中であきらめました。実際、このM97を撮影した20カットを確認してみると、星が点に写っているのはゼロ。かと言ってそのまま何もしないのも悲しいので、あまりにひどいいくつかを除いて14枚をスタックしてみました。

M97ふくろう星雲ブレブレ星像 2022年11月
Canon KissX9(HKIR) Orion CarbonSTD300mm+SkyWatcherF4コマコレ(1200mm F4.0 180secx14 ISO 1600)
Vixen AXJ赤道儀 200mmF4ガイド鏡+SSAGラズパイPHD2でオートガイド ステライメージ9+PaintShopPro+IrfanViewで調整

星像はひどくて、ボテボテな上にあっちこっちにブレた痕跡が残っています。まぁ、しゃあないわな。それでも、14枚、42分をスタックした形になっているので星雲のコントラストはそこそこあります。少なくともこれぐらい露出すればそこそこ絵になりそうなことは分かったので、次は風の無い日にチャレンジ…したいなぁ。

そもそも、その「風の無い日」というのがここのところありません。遠征結果として過去1年間でギガントでまともに撮影できた日がほとんど無い上、ガイド撮影ができるようになってから遠征で成功した試しが無いんですね。これはもう、遠征にギガントを使うのをやめるか、何らかの対策を考えるか、遠征場所を変えるか、しかないんじゃないかと…


春の対象、M97を撮影中のギガント(ORION30cmF4.0)。よく見るとしし座が高く上がっている
春の対象を狙うギガント しし座が昇ってきている 2022年11月
Canon PowerShotG5XmkII CanonZoom 8.8-44mmF1.8-2.8(8.8mm F4 1/1600sec ISO 125)

対策の一つとして考えているのが、ドブテイルバー(アリガタ)の軽くて長いのを作って、鏡筒に直接付けて剛性を上げるというものです。ただ、そんなものがなかなか無い上に重量増になってしまえばカーボン鏡筒のギガントの意味合いが薄くなってしまうので悩ましいところです。観測場所としてはこの毘沙門は比較的風を抑えられる場所なんですが、位置的に海に近いので周囲の風は結構強めになりがちです。もっと山側で、盆地的なところを探した方がいいのかなぁ…。3月に行った富士山麓も結構風あったし…。

ということで、「ギガントでメシエ天体二巡り目」は、しょっぱなから大きく躓いています。もう星ボテボテ画像量産なんですね。これなら、もういっそのこと光圀さん(BORG107FL)で撮影した方が確実かも、と思えるぐらいです。ううう。

M42オリオン大星雲1分12枚でも結構行ける 2022年11月
Canon KissX9(HKIR) Orion CarbonSTD300mm+SkyWatcherF4コマコレ(1200mm F4.0 60secx12 ISO 800)
Vixen AXJ赤道儀 ノータッチガイド ステライメージ9+PaintShopPro+IrfanViewで調整

なんだか悔しいので、この日おまけで撮影したM42です。1分露出を12枚重ねていますが、これもまた風が強くて星像はいまいちな結果になっています。いや、もしかして星像が悪いのは風のせいではないのか…?どこかで一度きちんとチェックしなきゃならんかなー。


関連記事

コメント

非公開コメント