先日の桜の木の根本にあった芝生です。訪れたときは冬の日差しが射し込む午後で、夕暮れに近い日差しが不思議な雰囲気を醸し出していました。当たりには殆ど人がいない状態で、妙な静けさと、暖かさと、光の陰影が不思議と懐かしい感じがして、しばらくその場から動けなくなりました。なんだか、ずっとこのままじっとしていたい衝動にかられましたが、そっとカメラを構えてみました。草の先にほんの少しだけ残っている露が光ってなんとも美しい光になっていましたが、実際に写真にするとその雰囲気を表現する事はなかなか難しくなります。こんな日差しをじっと眺めていられるのは、なんと平和なのだろうかとしみじみ感じ入ってしまい、ほんの少しだけ、幸せになったような気がしました。写真の方は本当はもっと明るいのですが、その場での雰囲気的にはこんな感じになります。コントラスト、彩度をかなり上げてありますが、頭の中はこんな感じでした。その場にもう一度行けば、「あれ?」というぐらいあっさりした光だったかもしれませんが、頭の中では完全に再構築されてしまっています。
OLYMPUS E-3 ZD12-60mmF2.8-4.0(12mm F3.5 1/250sec ISO 100)
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